Red Flag システムサービスユーザマニュアル

Contents

1. はじめに

トップに戻る

Linuxのブート時に、現在のランレベルに基づいたシステムサービスの起動もしくは停止を自動で行います。また、手動でシステムサービスを 起動、停止もしくは再起動させたり、サービスの起動順 / 停止順を変更したりもできます。以下は、主要なコンセプトの簡単な紹介です。

1.1 ランレベル

トップに戻る

Linuxのブート時にランベレルに応じてサービスを起動もしくは停止させます。どのサービスが起動されるべきで、どのサービスが停止されるべきなのかはランレベルで決まっています。Asianux では7種類のランレベルが数字で定義されています。

ランレベル 定義
0 システムの停止。  (絶対に標準のランレベルに*しないように*)
1 シングルユーザモード。rootパスワードを忘れて再度取得しようとしているときや ファイルシステムのチェックのときなど、特別なシステム管理タスクの際に使用します。
2 マルチユーザモード (NFSなし)
3 マルチユーザモード (完全)
4 未使用
5 マルチユーザモード (グラフィカルログイン)
6 システムの再起動 (絶対に標準のランレベルに*しないように*)

標準のランレベルを変更するには、/etc/initab を修正します。以下の例では、 現在のランレベルを5 (つまり、グラフィカルログインインターフェース)に 変更します。

変更前

    id:3:initdefault:

変更後

    id:5:initdefault:

システムをシャットダウンさせる面白い方法は、下記のようにランレベルを0 (システム停止) に切り替えることです。

    # init 0

1.2 実行順

トップに戻る

特定のランレベルには、起動されるサービスのグループと同様に停止されるグループが含まれています。あるランレベルになったとき (例. "init 0"コマンド を使用してランレベル0に切り替える)、"停止グループ"のサービスは1つずつ停止され、"起動グループ"のサービスが1つずつ起動されます。起動 / 停止の順番は、0〜99までの整数値の実行シーケンス番号によって決定されます。小さいシーケンス番号のサービスほど、早く起動 / 停止されます。異なるサービスでも、同じシーケンス番号を共有することが可能です。

すべてのサービスには、標準の起動シーケンス番号と停止シーケンス番号を持っています。より小さい起動シーケンス番号を持つほど、より早く起動します。逆に、より大きな停止シーケンス番号を持つほど、より遅く停止します。

2. 起動の方法

トップに戻る

システムサービスを起動するには、コントロールパネルの"サービス"をクリックするか、 スタートメニューから"スタート->システム管理->システムサービス"をクリックするか、 ターミナルに単に"rfsysv"と入力します。

メインウィンドウは、すべてのシステムサービスを一覧にし、下記のプロパティを表示します。

説明 このサービスについての短い説明です。
ステータス "停止済み" と "実行中" を含む実行ステータス
起動タイプ
起動タイプには "自動" や "手動" があり、"自動" はこのサービスがこのランレベルに入ったときに自動で起動されるサービスの種類で、"手動" はそれ以外のユーザが手動でサービスを起動する必要があるもののことです。
起動シーケンス       
選択されたランレベルのサービスの起動シーケンス番号。

起動タイプと起動シーケンスは選択されたランレベルと関連があり、 標準で選択されたランレベルが現在のランレベルで、"ランレベル" メニューで異なるランレベルを選択することができます。

下記の操作は、各サービスに適用されます。

起動 サービスの起動
停止 サービスの停止
再起動 サービスの再起動
更新 すべてのサービス情報の更新
プロパティ プロパティダイアログのポップアップ
ヘルプ オンラインヘルプ

これらのすべての操作は、メニューもしくはツールバーのどちらでもアクセスできます。

3. サービスの起動、停止、再起動

トップに戻る
起動 / 停止の操作後に, 操作結果の情報を示すメッセージボックスがポップアップします。

結果 成功または失敗
コマンド 実行されたコマンド
出力
コマンドの実行結果の出力


サービスの起動に成功すると、ステータスは"実行中"に変更されます。サービスの停止に成功すると、ステータスは"停止済み"に変更されます。

再起動の操作を行っているとき、サービスはまず停止され、それから起動されます。 操作が成功すると、ステータスは"実行中"に変更されます。

注意: 多くのサービスは、実行の際に管理者権限(root) が必要になります。 一般ユーザがサービスの起動 / 停止させようとしても、通常は"権限がありません" という趣旨のエラーメッセージがポップアップされるでしょう。

4. サービスのプロパティ

トップに戻る

特定のサービスを選択して"操作->プロパティ"をクリックするか、サービス欄をダブルクリックすると、サービスのプロパティダイアログがポップアップします。変更をコミットする場合は、"適用" ボタンをクリックします。変更をコミットして終了する場合は、"OK" ボタンをクリックします; すべての変更を破棄してダイアログを閉じる場合は、"キャンセル" ボタンをクリックします。

4.1 全般のプロパティ

トップに戻る

全般のプロパティには、下記の情報が含まれています。

名前 サービス名 (例: httpd)
簡単な説明
1行のサービスの説明
詳細な説明
より長くて詳細なサービスの説明。
実行可能なパス         対応する実行ファイルのフルパス。
起動タイプ 起動タイプ。 "自動" もしくは "手動"
タイプ

"デーモン"、"単発" 、"特別" の三種類のタイプがあります。

デーモン: 多くのネットワークサービスのように、起動後に継続的に実行されます。

単発: デバイスドライバの読み込みのように、起動後に1回だけ実行されます。

特別: シャットダウンなど、いくつかのサービスは特別な機能を提供します。通常は変更する必要はありません。

ステータス 実行中もしくは停止済み

4.2 ランレベルのプロパティ

トップに戻る

ランレベル設定タブは、サービスを決めるランレベルの設定に使用され、 特定のランレベルからサービスを追加や削除することができます。 全般のプロパティタブは現在のランレベルとサービスの起動順を表示します。

操作は下記のとおりです。

変更をコミットするには"適用"もしくは"OK"をクリックしてください。

4.3 スクリプトの開始

トップに戻る

各々のシステムサービスにはスタートプログラム(大抵はシェルスクリプト)があります。大抵は次のような引数を受け付けます。

コマンドラインの引数
記述
start サービスの起動
stop サービスの停止
restart サービスの再起動
status サービスの状態を表示

サービスを起動/停止する場合には、この起動スクリプトが上に挙げた引数と共に実行されます。例えば、Apache Web サービスを実行するためには、"/etc/init.d/httpd start" を実行します。Apache Web サービスを停止するためには、run "/etc/init.d/httpd stop" を実行します。

スクリプトの内容はinit scriptタブに表示されます。


トップに戻る


Copyright © 2002-2003 Red Flag Software Co., Ltd.

rfsysv 1.0