ここではInstall Navigator for Oracleを使用した、Oracle9i Application Serverのインストール方法を解説します。
なお、今回はOracle9i Application Server for Linux R1.0.2.2.2を使用しています。バージョンによっては、多少異なる部分もございますのでご了承ください。詳細につきましては、Oracle9i Application Serverのインストールガイドおよびリリースノートをご覧ください。
Oracle のインストール作業に入る前に、以下のものを準備してください。またOracle9i Application Server に付属の「リリースノート」および「リリースノート追加情報」には、制限事項や注意事項が記載されているので、必ず目を通してください。
Oracle9i Application Serverをインストールするには、下記の要件を満たしている必要があります。これはOracle9i Application Server R1.0.2.2.2の場合です。バージョンによっては条件が異なることもありますので、それぞれのリリースノートやインストレーションガイドをご覧ください。メモリについては、256MBのマシンでもインストールできますが、そのときにはメモリとスワップを合計して1GB以上になるように調整してください。
メモリ | 最小構成で128MB以上、すべてのコンポーネントを動作させる場合には640MB |
ディスク空き容量 | Core Edition 411MB Minimal Edition 713MB Standard Edition 2.07GB Enterprise Edition 6.29GB /tmpに500MB以上 |
スワップ領域 | 搭載メモリの2倍、もしくは512MB以上の大きい方以上 |
JDK | Blackdown の JDK 1.1.8v3 Sun の JDK 1.3.1 |
Oracle9iAS を使用するためには、Sun JDK1.3.1もしくはBlackdown JDK1.1.8が必要です。Oracle Universal Installerの画面で、JDKのインストール先のディレクトリを入力するように求められます。そのため、あらかじめJDKをインストールしておく必要があります。今回はSun JDK1.3.1を使用することにします。なおJDKは、次の方法で入手できます。
JDKが無い場合には、http://java.sun.comからJDKをダウンロードします。
画面左中央のThe Java PlatformでJDKを選択し「GO」をクリックします。
Java2SDK Standard Edition v1.3.1_04 をクリックします。なお、バージョン番号末尾の「04」は、ダウンロード時期によってリリースアップしていることがあります。
Linux x86 をクリックします。
rpm形式の方をダウンロードします。
j2sdk-1_3_1_04-linux-i586-rpm.binまだJDKがインストールされていないときには、JDKをインストールします。
JDKのファイルに実行権を与えます。
$ chmod +x j2sdk-1_3_1_04-linux-i586-rpm.bin
実行すると使用権許諾の条項が表示されたあとに、質問が表示されます。同意できるときには「yes」と入力します。
$ ./j2sdk-1_3_1_04-linux-i586-rpm.bin
$ ./j2sdk-1_3_1_04-linux-i586-rpm.bin 使用権許諾に関する情報の表示... ... Do you agree to the above license terms? [yes or no] yes Unpacking... Checksumming... 0 0 Extracting... UnZipSFX 5.40 of 28 November 1998, by Info-ZIP (Zip-Bugs@lists.wku.edu). inflating: jdk-1.3.1_04.i586.rpm Done. |
rpm形式のファイルが生成されるので、これをインストールします。JDKは、/usr/java/jdk1.3.1_04 配下にインストールされます。
root でログインして、OracleのインストールメディアをCD-ROMドライブにセットします。次のいずれかの方法でCD-ROMをマウントしてください。
Install Navigator for Oracle を起動します。必ずrootユーザーでログインし、次のいずれかの方法で起動します。
Install Navigator for Oracle の起動画面が表示されます。
実行する項目を選択し、[次] をクリックしてください。
Oracleのインストールメディアを指定します。ローカルマシンのハードディスク上、もしくはネットワーク上のほかのマシンにあるときには、runInstallerのあるディレクトリを指定します。
![]() |
画面をクリックすると 「ソースメディアの選択」画面の 拡大画面が表示されます。 |
エラー |
---|
エラー |
---|
[前] をクリックすると「項目の選択」画面に戻ります。
[閉じる] をクリックすると Install Navigator for Oracle の
終了を確認する画面 が表示されます。
終了してよければ [OK] を、終了しない場合は [キャンセル] をクリックします。
インストールしようとするOracleのバージョンが表示されます。このままでよいときには[OK]をクリックします。インストールしようとしているものではないときには、[キャンセル]をクリックします。
インストールしようとするバージョンであることを確認して [OK] をクリックします。
[キャンセル] をクリックすると、
[CD-ROM] を選択していた場合には正しい CD-ROM の挿入を促す
画面が表示されます。
正しい CD-ROM を CD-ROM ドライブに入れ、[OK] をクリックします。
この画面で
[キャンセル] をクリックすると、「ソースメディアの選択」画面に戻ります。
[ハードディスク] を選択していた場合には正しい「パス」の入力を促す
画面が表示されます。
[OK] をクリックすると「ソースメディアの選択」画面に戻ります。
Oracle のユーザーアカウント情報入力画面が表示されます。
必要に応じて内容を修正して、[次] をクリックします。
前の画面の入力情報から修正したい場合には、[前] をクリックします。
[閉じる] をクリックすると Install Navigator for Oracle の
終了を確認する画面 が表示されます。
終了してよければ [OK] を、終了しない場合は [キャンセル] をクリックします。
警告 |
---|
Oracle のユーザー属性情報入力画面が表示されます。
必要があれば修正して、[次] をクリックします。
前の画面の情報を修正したい場合は、[前] をクリックします。
[閉じる] をクリックすると Install Navigator for Oracle の
終了を確認する画面 が表示されます。
終了してよければ [OK] を、終了しない場合は [キャンセル] をクリックします。
エラー |
---|
Oracle 用の環境変数入力画面が表示されます。
NLS_LANG 等、他の環境変数を独自に設定したい場合は、[その他の環境変数に典型的な値を設定します] をクリックして、チェックをはずしてください。
必要があれば修正を行って、[次] をクリックします。
前の画面の情報を修正したい場合は、[前] をクリックします。
[閉じる] をクリックすると Install Navigator for Oracle の
終了を確認する画面 が表示されます。
終了してよければ [OK] を、終了しない場合は [キャンセル] をクリックします。
Oracle 用の環境変数 NLS_LANG 設定画面が表示されます。
表示されているものから選択する場合はその項目をチェックし、表示されているもの以外に設定したい場合は、
[その他] をチェックして入力欄に値を入力し、[次] をクリックします。(ここでは[Japanese_Japan.JA16EUC]を選択しています)
追加される Oracle 用の環境変数の一覧が表示されます。
表示された環境変数の設定を .bash_profile に追加してもよい場合は、[はい] が選択されている状態(既定値)で [次] をクリックします。既に示された環境変数の設定が追加されている場合は、[いいえ] をチェックしてから [次] をクリックします。
他の環境変数の定義を設定することができます。
左の欄に設定したい環境変数名を入力し、
右の欄にその環境変数に設定したい値を入力します。
設定したいすべての環境変数(最大8個)の名前と値を入力したら、
[適用] をクリックしてから、[次] をクリックします。
設定する環境変数がない場合は、そのまま[次] をクリックしてください。
設定される環境変数の一覧が表示されます。
確認して [OK] をクリックします。
Oracle のインストールを開始するかどうかの確認画面が表示されます。
すぐにインストールを開始する場合は [次] をクリックします。
もう一度設定項目等を確認したい場合は [前] をクリックします。
インストールを開始する前に他の設定等を行う場合は [閉じる] をクリックします。
Oracle Universal Installerが起動します。[Next]をクリックして、先に進みます。
注:Oracle9iAS のインストレーションガイドでは、日本語の画面が掲載されていますが、ここでは英語の画面が表示されます。これは、少なくとも R1.0.2.2.1 や R1.0.2.2.2 の Linux 版では、日本語モードでのインストールをサポートしていないためです。日本語環境で使用することに支障はございませんので気にせず先に進んでください。
Oracleのインストール元とインストール先のディレクトリが表示されます。通常は、このまま[Next]をクリックして、先に進みます。
Oracle データベースのインストール管理者用のグループ名を指定します。先ほど「ユーザーアカウント情報の入力」画面で入力したインストール用グループ名を指定します。一般には「oinstall」を指定します。入力し終わったら [Next] をクリックします。
このコンピュータに、はじめてOracle製品をインストールするときには、下記のウィンドウが表示されます。kterm を開き、指定されたシェルスクリプトをrootユーザーで実行します。
# $ORACLE_HOME/orainstRoot.sh
kterm 上での実行が終了したら、[Retry]ボタンをクリックします。
使用ライセンスをお持ちのOracle9i Application Server のインストール・タイプを選択します。
この画面は、インストールプロセスの概要が表示されます。[HELP]ボタンをクリックすると、インストールプロセスの詳細やインストール作業前のチェックリストなどが表示されます。「Next」をクリックします。
この画面は Enterprise Edition を選択したときだけ表示されます。
8.0.6製品をインストールするORACLE HOMEを入力し、「Next」をクリックします。
注:Oracle9iASやデータベースを含む他のOracle製品を含んでいるORACLE_HOMEを指定しないでください。
インストールプロセス後に設定したいコンポーネントを選択し、「Next」をクリックします。これらのコンフィグレーションツールはインストールの後に自動的に起動します。
注:設定ファイルの修正もしくは追加のファイル等が発生するため、極力コンポーネントを選ばないでください。
この画面は Enterprise Edition を選択し、さらに「Component Configuration and Startup」画面でOracle9iAS Database Cache を選択したときに表示されます。
オリジナルデータベースのホスト名、ポート番号、サービス名を入力し、「Next」をクリックします。コンポーネントコンフィギュレーションとスタートアップ画面でOracle9iASデータベースキャッシュを選んだときは、この画面が表示されます。
この画面は Minimal/Standard/Enterprise Edition を選択したときに表示されます。Portal を使用しないときには、何も入力せず先に進んでください。
デフォルトポータルDAD、スキーマ名を入力、データベース接続情報を入力して、「Next」をクリックします。
この画面は Minimal/Standard/Enterprise Edition を選択したときに表示されます。Portal を使用しないときには、何も入力せず先に進んでください。
デフォルトログインサーバーDADとスキーマ名を入力を入力し、「Next」をクリックします。
JDKがインストールしてあるディレクトリを指定します。JDKインストール時にシンボリックリンクを作成していますので「/usr/lib/jdk」を指定します。 完了しましたら、「Next」をクリックします。
この画面は Standard Edition を選択したときに表示されます。
ここでは Oracle Enterprise Java Engine(JavaVM) アプリケーション用に作成するデータベースのグローバルデータベース名とSIDを入力します。
この画面は Enterprise Edition を選択し、さらに「Component Configuration and Startup」画面でOracle9iAS Database Cache を選択したときに表示されます。
SYSDBA特権を持つユーザーの名前とパスワードを入力し、「Next」をクリックします。今回は、ユーザー名「sys」パスワード「change_on_install」を入力します。
この画面は Minimal/Standard/Enterprise Edition を選択したときに表示されます。Wireless Edition を使用しないときには、何も入力せず先に進んでください。
オリジナルデータベースユーザーがOracle9iAS Wirelessリポジトリを蓄えるように、ホストの名前、ポート番号、SID名を入力し、「Next」をクリックします。
この画面は Minimal/Standard/Enterprise Edition を選択したときに表示されます。Wireless Edition を使用しないときには、何も入力せず先に進んでください。
データベースユーザーがOracle9iAS Wireless リポジトリを蓄えるように、新しいユーザーネームと
パスワードを入力し、「Next」をクリックします。
この画面は Minimal/Standard/Enterprise Edition を選択したときに表示されます。Wireless Edition を使用しないときには、何も入力せず先に進んでください。
データベースのSYSTEMパスワードを入力し、「Next」をクリックします。
インストールするモジュールの一覧が表示されます。これでよいときには[Install]をクリックしてください。インストールが開始されます。
Oracle9i Application ServerのCD-ROMは6枚組みです。そのためインストール中に、次のようなCD-ROMを交換するメッセージが表示されます。そのときには、次のいずれかの方法でCD-ROMを取り出してください。
新しいCD-ROMをセットした後、次のいずれかの方法でCD-ROMをマウントしてください。マウントされたら[OK]をクリックして、インストールを続けてください。
インストールが終わると、root.sh を実行を指示する画面が表示されます。
だだし、R1.0.2.2.1 や R1.0.2.2.2 などのバージョンでは、実行する前に root.sh の内容を修正する必要があります。修正内容は次のとおりです。場所は102行目付近です。
# vi $ORACLE_HOME/root.sh 変更前:RMF=/bin/rm -f 変更後:RMF="/bin/rm -f"
修正が終わったら root ユーザーで root.sh を実行します。
# /opt/oracle/product/1.0.2.2/root.sh
実行したら、OKをクリックします。
先ほどの画面でOKをクリックすると、各種構成ツールが自動的に実行されます。順調に進んでいるときには、このまま何もしなくても大丈夫です。
このとき各ツールの状態が「処理中です(in progress)」になったまま、全然進まないことがあります。そのようなときには中止したい構成ツールを選択し、[Stop]を押して、そのツールの実行を停止してください。それでも状況が変わらないときには、ウィンドウ右上の終了ボタンをクリックしてインストーラーを強制終了してください。インストールが正常していない旨のメッセージが表示されますが、Oracle自体のインストールは正常に終了しています。インストール終了後、各ツールを個別に起動して再設定するか、手動で設定してください。
これでインストールは終了です。[Exit]をクリックして、インストーラーを終了します。インストール後の設定作業は、Oracle9iAS のインストレーションガイドやリリースノートをご覧ください。
Copyright(C) 2001-2004 MIRACLE LINUX CORPORATION