ここではOracle9i Internet Filesystem(iFS) R9.0.1のインストール方法を解説します。詳細につきましては、製品に付属のインストールガイドおよびリリースノートをご覧ください。なおOracle9i Internet Filesystem R9.0.2からは、Oracle9i Application Serverのバンドルされるようになったため、大幅にインストール方法が変更になっています。R9.0.2をご使用の方は、製品に付属しているインストールガイドをご覧ください。
なお、本ドキュメントは、日本オラクル社が公開している技術資料を補足する目的で作成されています。OTN-Jから、事前に次のドキュメントをダウンロードしてください(http://otn.oracle.co.jp/tech/linux_win/linux_win.html)。
またiFSの詳細は、次のマニュアルをご覧ください。こちらが製品の正規マニュアルになります。
上記の製品マニュアルは、Oracle9i Database CD-Pack V4以降のドキュメントCDに収録されています。またOTN-Jからダウンロードすることも出来ます(http://otn.oracle.co.jp/document/products/database/oracle9i/o9i_901_option.html#ifs)。
Red Hat 系のディストリビューションでは、インストール済みのOracle9i DatabaseにINSOフィルタパッチを適用する必要があります。INSOフィルタとは、Oracle Textの一部の機能で、HTML形式など、各種フォーマットで作成した文書ファイルからテキストデータだけを抽出するフィルタプログラムです。INSOフィルタパッチは、次のいずれかの方法で入手できます。
ここではCD Pack V3に同梱されている
「Oracle9i Database Release1(9.0.1) for Linux Update CD-ROM」
を使用した場合について説明します。CD Pack V4以降をご使用のときには、CD-ROMの名称が異なる可能性があります。また将来的に、このパッチの修正内容がOracle9i DatabaseのPSR(Patch Set Release)に含まれる可能性もありますのでご了承ください。
なお本セクションでも、パッチの適用方法は説明しますが、今後適用方法が変更になる可能性もございますので、なるべくパッチに同梱されているREADMEをご覧になることをお勧めします。
パッチの適用は、Oracle Database をインストールしたOSユーザーで実施します。
$ mount /mnt/cdrom
$ cd $ORACLE_HOME/ctx/lib
$ mv ins_ctx.mk ins_ctx.mk.pre2037255
$ cp /mnt/cdrom/901/inso/bug2037255.o . $ cp /mnt/cdrom/901/inso/ins_ctx.mk .
$ chmod 644 bug2037255 $ chmod 644 ins_ctx.mk
$ make -f ins_ctx.mk ictxhx
iFSをインストールするためには、Oracle Enterprise Managerリポジトリが必要です。リポジトリの実体は、Oracleデータベースの管理情報などを格納するための表です。このリポジトリには、Oracle Enterprise Managerの重要なコンポーネントであるOracle Management Serverがアクセスします。
リポジトリを作成していないときは、iFSをインストールする前にリポジトリを作成します。リポジトリを作成するには、emca(Enterprise Manager Configuration Assistant)ユーティリティを使用します。リポジトリの作成先は、既存のインスタンスでも新規のインスタンスでも、どちらでも構いません。具体的な作成方法は、Oracle Enterprise Managerの製品マニュアルや、OTN-Jに掲載されている「Oracle9i Database R9.0.1 for Linux Oracle Enterprise Manager セットアップガイド」をご覧ください。
OTN-Jに掲載されている「Oracle9iFS セットアップガイド for Linux」では、iFSリポジトリの格納先としてUSERS表領域を使用するように記述されています。しかし本来は、専用の表領域に格納するほうが理想的です。そこで新たにIFS_REPOSITORYという表領域を作成します。次のSQL文は、SQL*Plusを使用した作成例です。太字のパスの部分は、ご使用のデータベースに応じて変更してください。
$ sqlplus system/manager SQL> CREATE TABLESPACE IFS_REPOSITORY DATAFILE '/opt/oracle/oradata/o901/ifs_repository.dbf' SIZE 500M AUTOEXTEND ON NEXT 10m MAXSIZE UNLIMITED EXTENT MANAGEMENT LOCAL segment SPACE MANAGEMENT AUTO;
iFSでは、WebDAV, ftp, NFS, SMB(Samba)など、さまざまなサービスを搭載しています。そのため、Linux上でftpやSambaを使用しているときには、iFSのサービスと使用するポートが競合するため、インストール時にエラーメッセージが表示されることがあります。Sambaやftpを使用している方は、下記の注意事項をお読みなって対処方法を検討してください。
LINUX上でSambaを使用しているときには、Sambaを停止します。
# chkconfig --list smb smb on # service smb stop # chkconfig smb off smb off
LINUX上でproftpを使用しているときには、次のいずれかの選択肢があります。
proftpのポート番号を変更するには、/etc/proftpd/proftpd.confのPortエントリを21番以外に変更します。また、iFSのポート番号を変更するには、iFSのインストール時に21番以外のポートを指定します。
proftpを使用不可にするには、次のようにchkconfigコマンドを使用します。
# su - # chkconfig --list proftpd proftpd on # chkconfig proftpd off # chkconfig --list proftpd proftpd off
これまででインストールの準備作業は終わりました。これ以降の作業については、冒頭で紹介しているインストールガイド等をご覧ください。
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