Oracle9i Databaseのインストール

 Install Navigator for Oracleを使用した、Oracle9i Databaseのインストール方法を解説します。なお、ここではOracle9i Database 1(9.0.1)を使用します。Oracle9i Release 2(9.2.0)とは多少異なる部分もありますが、違いについては本文中で補足しますので、Release 2(9.2.0)をご使用の方もこの手順に沿ってインストールできます。詳細につきましては、Oracle9i Databaseのインストールガイドおよびリリースノートをご覧ください。


目次

  1. 準備
  2. インストール要件を確認する
  3. CD-ROMドライブのDMAをOFFにする
  4. JDKのインストール
  5. カーネルパラメータの設定
  6. 不足パッケージの確認
  7. Oracle CD-ROM のマウント
  8. Install Navigator for Oracle の起動
  9. 項目の選択
  10. ソースメディアの選択
  11. バージョンの確認
  12. ユーザーアカウント情報の入力
  13. ユーザー属性情報の入力
  14. Oracle 用の環境変数の設定
  15. NLS_LANG の設定
  16. Oracle 用の環境変数の追加
  17. 他の環境変数の設定
  18. 環境変数の確認
  19. Apache 用の環境変数の設定
  20. Oracle のインストール確認
  21. Oracle Universal Installer の起動
  22. インベントリの場所の指定
  23. UNIXグループの指定
  24. orainstRoot.sh の実行
  25. インストール先ディレクトリの確認
  26. インストールする種類の選択
  27. インストールタイプの選択
  28. データベースの設定
  29. グローバルデータベース名、SIDの入力
  30. データファイルの位置の入力
  31. データベースのキャラクタセットの指定
  32. JDK のパスの設定
  33. Oracle インストールサマリ
  34. CD-ROMの交換
  35. Red Hat Linux使用時の注意事項
  36. root.shの実行
  37. 構成ツールの実行
  38. Database Configuration Assistantの実行
  39. パスワードの入力
  40. インストールの終了


    1. 準備
    2.  Oracle のインストール作業に入る前に、以下のものを準備してください。またOracle9i に付属の「リリースノート」には、制限事項や注意事項が記載されているので、必ず目を通してください。

      1. Oracle CD-ROM (Disk 1 - 3)
      2. Oracle インストール用アカウント名 を決めておく。
        既定値は oracle です。アカウントの作成は不要です。
      3. Oracle インストール用グループ名 を決めておく。
        既定値は oinstall です。グループの作成は不要です。
      4. Oracle データベース管理者用グループ名を決めておく。
        既定値は dba です。グループの作成は不要です。
      5. 作成する Oracle データベースの SID を決めておく。
        既定値は orcl です。
        SID とは、Oracle データベースの名前で、 Oracle データベースをコンピュータ上でユニークに識別するためのものです。
      6. Oracle データベースを格納する場所 ( パス名 ) を決めておく。
        Oracle9i Database Release 2(9.2.0) の場合の既定値は /opt/oracle/product/9.2.0 です。


    3. インストール要件を確認する
    4.  Oracle9i Databaseをインストールするには、下記の要件を満たしている必要があります。メモリについては、256MBのマシンでもインストールできますが、そのときにはメモリとスワップを合計して1GB以上になるように、スワップ領域を調整してください。

      CPU PentiumII 233MHz以上
      メモリ 512MB以上
      ディスク空き容量 3.5GB以上(モジュール2.5GB、初期DB 1GB)
      /tmpに400MB以上※
      スワップ領域 搭載メモリの2倍、もしくは512MB以上の大きい方以上

      ※ /tmpが不足しているときの対応策
       /tmpの空きディスク容量が不足しているときには、環境変数TEMPとTMPDIRに、空きがあるディレクトリを指定することで、この問題を回避できます。ただし、Install Navigator for Oracleでは、内部的にoracleユーザーにsuしているので、rootユーザーに設定しても効果はありません。

      1. 400MB以上空きがあるパーティションにディレクトリを作成します。

        # mkdir /opt/tmp
        # chmod 1777 /opt/tmp

      2. oracle ユーザーに環境変数TEMPとTMPDIRを追加します。「14.Oracle用の環境変数の設定」で[その他の環境変数に典型的な値を設定]のチェックを外します。これで環境変数を追加できるようになります。「16.他の環境変数の設定」で次の2つの環境変数を追加します。

         TEMP=/opt/tmp
         TMPDIR=/opt/tmp

         また一度インストールに失敗したときには、oracleユーザーの.bash_profileに環境変数を追加します。

         # su - oracle
         $ vi .bash_profile
          export TEMP=/opt/tmp
          export TMPDIR=/opt/tmp


    5. CD-ROM ドライブのDMAをOFFにする
    6.  CD-ROMドライブのDMA転送がONになっていると、コンピュータによってはインストールできないことがあります。そのためONになっているときにはOFFにします。ただし再起動するとリセットされるので/etc/init.d/rc.localに追加しておくことをお勧めします。

       MIRACLE LINUX Standard Edition のデフォルトはOFFなので、設定する必要はありません。

      # hdparm -d /dev/cdrom
      
      /dev/cdrom:
       using_dma    =  1 (on)
      
      # hdparm -d0 /dev/cdrom   ONになっているのでOFFにします。
      
      /dev/cdrom:
       setting using_dma to 0 (off)
       using_dma    =  0 (off)
      


    7. JDKのインストール
    8.  Oracle9i Database Release 2(9.2)では、JDKはOracleのメディアに含まれているので、JDKのインストールは不要です。次のセクションに進んでください。

       Oracle9i Database Release 1(9.0.1)をインストールすると、デフォルトでは、JDKのインストール先ディレクトリを入力するように求められます。これは、Oracle9i Databaseのコンポーネントの1つであるOracle HTTP ServerのApache JServが、JDKを使用するためです。Oracle9i Databaseは、Sun JDK1.3.1もしくはBlackdown JDK1.1.8に対応しています。今回はSun JDK1.3.1を使用することにします。なおJDKは、次の方法で入手できます。

      • MIRACLE LINUX V2.1のインストールCD
         MIRACLE LINUX V2.1では、インストールニューの「標準的オラクルRDBMS用サーバ」や「多機能サーバ」など、「デベロップメント」グループを含むインストールオプションを選択した場合、JDKは自動的にインストールされます。またシンボリックリンクも自動的に作成されます。したがってMIRACLE LINUX V2.1では、ここで説明しているJDKのインストール作業は不要です。次のセクションに進んでください。JDKがインストールされているかどうかは、次のコマンドで確認できます。何かファイルが表示されたときには、インストール済みです。
          $ ls -l /usr/lib/jdk

      • MIRACLE LINUX V2.0のコンパニオンCD
         コンパニオンCDの/Java/Sun 配下にあります。ハードディスクにコピーしてご使用ください。インストール方法は、下記の「JDKのインストール」をご覧ください。

      • Red Hat Linux Advanced Server 2.1 (powered by MIRACLE)
         Red Hat Linux Advanced Server 2.1 (powered by MIRACLE)をインストールすると、IBM JDK1.3.1がインストールされます。ただし、このIBMのJDKはOracleのサポート対象外です。そのため付属のMIRACLE value CDに収録されているSUN JDK1.3.1をインストールしてください。インストールされているディレクトリは次の通りです。インストールされているかどうかは、lsコマンドやrpmコマンドでご確認ください。

        • IBM JDK: /opt/IBMJava2-131
        • Sun JDK: /usr/java/jdk1.3.1_04(/usr/lib/jdk にシンボリックリンク作成)

         Oracle9i DatabaseがサポートするJDKについては、Oracle9i Databaseのリリースノートや日本オラクル社のWebページなどをご確認ください。

      • Webからダウンロード
         Sun社のWebサイトからJDKをダウンロードします。

      JDKのダウンロード方法

         JDKがお手元に無いときには、http://java.sun.comよりJDKをダウンロードします。なおJDKは、J2SEやJ2SDKと表記されることがあります。ここではJava2SDK Standard Edition v1.3.1_04 をダウンロードしたものとして話を進めます。なお、バージョン番号末尾の「04」は、リリース番号です。このリリース番号は、ダウンロード時期によってリリースアップしています。そのときには、その新しいリリースを使用してください。

      JDKのインストール方法

       コンパニオンCDにあるJDKもしくはダウンロードしたJDKをインストールします。
      1. /tmpなどの、空きのあるディレクトリにコピーします。JDKのファイルに実行権を与えます。

        $ su -
        # chmod +x j2sdk-1_3_1_04-linux-i586-rpm.bin

      2. 実行すると使用権許諾の条項が表示されたあとに、質問が表示されます。同意できるときには「yes」と入力します。

        # ./j2sdk-1_3_1_04-linux-i586-rpm.bin
        使用権許諾に関する情報の表示...
        ...
        Do you agree to the above license terms? [yes or no]
        yes
        Unpacking...
        Checksumming...
        0
        0
        Extracting...
        UnZipSFX 5.40 of 28 November 1998, by Info-ZIP (Zip-Bugs@lists.wku.edu).
          inflating: jdk-1.3.1_04.i586.rpm
        Done.

      3. rpm形式のファイルが生成されるので、これをインストールします。Java2SDK Standard Edition v1.3.1_04 の場合、/usr/java/jdk1.3.1_04ディレクトリにインストールされます。

        # rpm -ivh jdk-1.3.1_04.i586.rpm

      4. なおインストール後は、次のようにシンボリックリンクを作成することをお勧めします。この作成したシンボリックリンクをJDKのインストール先として指定することによって、JDKのバージョンアップに柔軟に対応できるようになります。

        # ln -s /usr/java/jdk1.3.1_04 /usr/lib/jdk


    9. カーネルパラメータの設定
    10.  MIRACLE LINUX のカーネルパラメータは、Oracleデータベースに最適化されているので、ここで説明する作業は不要です。ただしDatabase Configuration Assistantでデータベースが作成できないなどの障害が発生したときには、搭載メモリのサイズにかかわらず次の値を設定してみてください。

        kernel.shmmax =2147483648
        

      Red Hat Linux Advanced Server 2.1(powered by MIRACLE)をご使用の場合は、次のコマンドで確認してください。特にshmmaxは、搭載メモリの1/2以上になるように設定する必要があります。

        # cat /proc/sys/kernel/shmmax
        # cat /proc/sys/kernel/sem
        # cat /proc/sys/fs/file-max
        

       変更するパラメータを/etc/sysctl.confファイルに追加します。/etc/sysctl.confファイルに次の3行を追加します。今回の例は512MBのメモリを搭載している場合です。ご使用のコンピュータに合わせて変更してください。

        # vi /etc/sysctl.conf
        
        kernel.shmmax = 268435456 ←256MBです。
        kernel.sem = 250 32000 100 128
        fs.file-max = 65536
        

       変更を保存したら、-pオプションで動的に反映します。

        # sysctl -p
        kernel.shmmax = 261906432
        kernel.sem = 250 32000 100 128
        

    11. 不足パッケージの確認
    12.  Oracleは、インストール時にモジュールのリンクを行ないます。そのためgccやbinutilsなどのパッケージが必要です。必要なパッケージが不足していると、インストールに失敗することがあります。1つでも不足しているときには個別にインストールします。

      • MIRACLE LINUXの場合、多機能サーバや典型的RDBMSサーバを選択したときには、不足しているパッケージはありません。次に進んでください。
      • Red Hat Linux Advanced Server 2.1(powered by MIRACLE)の場合、インストール時に[ソフトウェア開発]グループを選択していないときには不足しているパッケージがあります。これから説明する方法で追加インストールしてください

       必要なパッケージがインストールされていることを確認します。各パッケージのバージョン番号やリリース番号は、パッチ適用の有無やディストリビューションによって異なるので気にしないでください。

        # rpm -q kernel-headers gcc cpp glibc-devel binutils
        kernel-headers-2.4.9-e.3
        gcc-2.96-108.1
        cpp-2.96-108.1
        glibc-devel-2.2.4-26
        binutils-2.11.90.0.8-12
        

       不足しているパッケージがあるときには、LinuxのCD-ROMから追加インストールします。各パッケージは、CD-ROMのRedHat/RPMSやMiracle/RPMSというディレクトリにあります。次はRed Hat Linux Advanced Server 2.1(pwered by MIRACLE) の例です。

        1枚目のCD-ROM
        # cd /mnt/cdrom/RedHat/RPMS
        # rpm -ivh kernel-headers
        # eject
        
        2枚目のCD-ROM
        # cd /mnt/cdrom/RedHat/RPMS
        # rpm -ivh gcc cpp glibc-devel binutils
        


    13. Oracle CD-ROMのマウント
    14.  root でログインして、OracleのインストールメディアをCD-ROMドライブにセットします。デスクトップのCD-ROMアイコンを右クリックして[マウント]を選択するか、次のコマンドを実行することでCD-ROMをマウントできます。Red Hat Linux の場合には、自動マウントします。

      $ su -
      # mount /mnt/cdrom


    15. Install Navigator for Oracle の起動
    16. Install Navigator for Oracle を起動するには、以下の3つの方法があります。いずれの場合も、必ずユーザー root で行ってください。

      • デスクトップの「インストール ナビゲータ for Oracle 」アイコンからの起動

      • GNOME メインメニューからの起動
        GNOME メインメニューから 「プログラム」→「システム」を選択し、 ポップアップメニューの「インストール ナビゲータ for Oracle 」を クリックします。

      • コマンドラインからの起動
         次のコマンドを実行します。
          # oranavi


    17. 項目の選択
    18.  Install Navigator for Oracle の起動画面が表示されます。

      メニュー

      • Oracle DBMS のインストール
         Oracle データベースのインストールを行います。

      • Oracle iAS(Application Server) のインストール
         Oracle アプリケーションサーバーのインストールを行います。

      • Oracle データベース自動起動/停止の設定
         Oracle データベースの起動/停止と、システムの起動/停止が連動するように設定します。

       実行する項目を選択し、[次] をクリックしてください。


    19. ソースメディアの選択
    20.  Oracleのインストールメディアを指定します。ローカルマシンのハードディスク上、もしくはネットワーク上のほかのマシンにあるときには、runInstallerのあるディレクトリを指定します。

      ソースメディアの選択 画面をクリックすると
      「ソースメディアの選択」画面の
      拡大画面が表示されます。

      • CD-ROM
         Oracle CD-ROM からインストールします。
         CD-ROM を CD-ROM ドライブに入れ、[次] をクリックします。

        エラー

        • Oracle CD-ROM が CD-ROM ドライブにセットされていない場合には、 エラー が表示されます。
          Oracle CD-ROM を CD-ROM ドライブに入れてから [OK] をクリックしてください。
          [キャンセル] をクリックすると「ソースメディアの選択」画面に戻ります。

        • Oracle CD-ROM ではない CD-ROM の場合には、 エラー が表示されます。
          CD-ROM を確認して、Oracle CD-ROM を CD-ROM ドライブに入れてから、 [OK] をクリックします。
          CD-ROM からのインストールを取り止める場合は、[キャンセル] をクリックします。

        • 対応していないバージョンの CD-ROM の場合には、 エラー が表示されます。
          [OK] をクリックすると CD の置換を促す画面 が表示されます。 CD-ROM を確認して、対応している Oracle の CD-ROM を CD-ROM ドライブに入れてから、 [OK] をクリックします。
          CD-ROM からのインストールを取り止める場合は、[キャンセル] をクリックします。

      • ハードディスク
         お使いのコンピュータのハードディスクに格納されている CD-ROM イメージを使用する場合や、ネットワークに接続されている他のコンピュータ上の Oracle CD-ROM を利用する場合に選択します。
         この場合は、インストール対象のコンピュータにCD-ROM ドライブが無くてもインストールできます。
         [ハードディスク]を選択し、Oracle CD-ROM の内容が格納されているディレクトリのパス名を「パス」に指定し、[次] をクリックします。
         なお、ネットワークを利用してインストールする場合は、あらかじめ他のコンピュータのファイルシステムをマウントしておく必要があります。

        エラー

        • Oracle CD-ROM の内容が指定されたパスに入っていない場合には、 エラー が表示されます。[OK] をクリックして、指定したパス名を確認してください。

       [前] をクリックすると「項目の選択」画面に戻ります。
       [閉じる] をクリックすると Install Navigator for Oracle の 終了を確認する画面 が表示されます。 終了してよければ [OK] を、終了しない場合は [キャンセル] をクリックします。


    21. バージョンの確認
    22.  インストールしようとするOracle製品のバージョンが表示されます。このままでよいときには[OK]をクリックします。インストールしようとしているものではないときには、[キャンセル]をクリックします。

      バージョンの確認

       インストールしようとするバージョンであることを確認して [OK] をクリックします。
       もし、インストールしようとしていたものではない場合には、 [キャンセル] をクリックしてください。 「ソースメディアの選択」画面に戻ります。

       [キャンセル] をクリックすると、 [CD-ROM] を選択していた場合には正しい CD-ROM の挿入を促す 画面が表示されます。 正しい CD-ROM を CD-ROM ドライブに入れ、[OK] をクリックします。 この画面で [キャンセル] をクリックすると、「ソースメディアの選択」画面に戻ります。
       [ハードディスク] を選択していた場合には正しい「パス」の入力を促す 画面が表示されます。 [OK] をクリックすると「ソースメディアの選択」画面に戻ります。


    23. ユーザーアカウント情報の入力
    24.  Oracle のユーザーアカウント情報入力画面が表示されます。

      ユーザーアカウント情報の入力

      • インストール用グループ
         Oracle のインストール用グループ名です。
         既定値として「 oinstall 」が設定されています。

      • 管理者用グループ
         Oracle の管理者用グループ名です。
         既定値として「 dba 」が設定されています。

      • ユーザー名
         Oracle のインストールおよび管理用ユーザー名です。
         既定値として「 oracle 」が設定されています。

       必要に応じて内容を修正して、[次] をクリックします。
       前の画面の入力情報から修正したい場合には、[前] をクリックします。
       [閉じる] をクリックすると Install Navigator for Oracle の 終了を確認する画面 が表示されます。 終了してよければ [OK] を、終了しない場合は [キャンセル] をクリックします。

      警告

      • 同じ名前のユーザーが既に存在するときには、 警告画面が表示されます。
        既存のユーザーを利用してよければ [OK] をクリックしてください。 ただし、そのユーザーは少なくとも「dba」グループに属している必要があります。
        他のユーザー名を使用する場合は [キャンセル] をクリックします。


    25. ユーザー属性情報の入力
    26.  Oracle のユーザー属性情報入力画面が表示されます。

      ユーザーアカウント情報の入力

      • パスワード
         ユーザー名に対するパスワードを設定します。

      • パスワード(再入力)
         パスワードの確認のため再度同じパスワードを入力します。

      • ホームディレクトリ
         ユーザーのホームディレクトリを設定します。
        既定値として「/home/ユーザー名」が設定されています。

       必要があれば修正して、[次] をクリックします。
       前の画面の情報を修正したい場合は、[前] をクリックします。
       [閉じる] をクリックすると Install Navigator for Oracle の 終了を確認する画面 が表示されます。 終了してよければ [OK] を、終了しない場合は [キャンセル] をクリックします。

      エラー

      • パスワードが入力されていない場合には、 エラー が表示されます。 [OK] をクリックして、 パスワードを2回入力してください。
      • 2回入力されたパスワードが一致しない場合には、 エラー が表示されます。 [OK] をクリックして、 もう一度パスワードを2回入力し直してください。


    27. Oracle 用の環境変数の設定
    28.  Oracle 用の環境変数入力画面が表示されます。

      環境変数の設定

      • ORACLE_BASE
         Oracle データベースの基本となるディレクトリです。

      • ORACLE_HOME
         Oracle のソフトウェアを格納するディレクトリです。
         ORACLE_BASE 配下のディレクトリ名を指定します。

      • ORACLE_SID
         同一コンピュータ上でデータベースをユニークに認識するための名前です。

       NLS_LANG 等、他の環境変数を独自に設定したい場合は、[その他の環境変数に典型的な値を設定します] をクリックしてチェックをはずしてください。

       必要があれば修正を行って、[次] をクリックします。
       前の画面の情報を修正したい場合は、[前] をクリックします。
       [閉じる] をクリックすると Install Navigator for Oracle の 終了を確認する画面 が表示されます。 終了してよければ [OK] を、終了しない場合は [キャンセル] をクリックします。

       [その他の環境変数に典型的な値を設定します] を選択した場合には(既定値)、 「Apache 用の環境変数の設定」に進みます。


    29. NLS_LANG の設定
    30.  Oracle 用の環境変数 NLS_LANG 設定画面が表示されます。

      NLS_LANGの設定

       表示されているものから選択する場合はその値をクリックし、表示されているもの以外に設定したい場合は、[その他] をクリックして入力欄に値を入力して、[次] をクリックします。

      NLS_LANG設定のヒント
       「NLS_LANG=Japanese_Japan.JA16EUC」と設定した場合、日本語のメッセージが選択されるため、コンソール上でOracleを使用すると文字化けが発生します。これはX-Windowを起動する前の標準コンソールが日本語に対応していないためです。konを使用すればコンソール上でも日本語を表示できますが、データベースの自動起動/停止時のメッセージは、コンソール上に出力されるため、やはり文字化けは発生してしまいます。この文字化けは表示上の話しですので、使用上の問題はありません。また起動/停止時のログは /var/log/boot.log に保存されますので、あとで確認することもできます

       メッセージを英語にすることで、自動起動/停止時の文字化けの問題を回避できます。メッセージを英語表示にするときには、NLS_LANGに次のいずれかの値を設定します。
      • American_America.JA16EUC
      • American_Japan.JA16EUC
       ただし前者の場合、地域(NLS_LANGの2番目の部分)もAmericaになっているので、日付のデフォルト表示形式が欧米形式になり、次のようなSQL文は失敗します。この問題を回避するには、DATE型カラムへのインサートにTO_DATE関数を使用する方法があります。

       insert into foo values('02-12-31')

       また後者のように、言語(NLS_LANGの先頭部分)だけをAmericanにすることによって、メッセージだけを英語にして、日付などの表示はYYMMDDのような日本形式を使用することもできます。


    31. Oracle 用の環境変数の追加
    32.  追加される Oracle 用の環境変数のリストが表示されます。

      Oracle用の環境変数の追加

       表示された環境変数の設定を .bash_profile に追加してもよい場合は、 [はい] が選択されている状態(既定値)で [次] をクリックします。
       既に示された環境変数の設定が追加されている場合は、 [いいえ] をクリックしてから [次] をクリックします。


    33. 他の環境変数の設定
    34.  他の環境変数の定義を設定することができます。

      他の環境変数の設定

       左の欄に設定したい環境変数名を入力し、 右の欄にその環境変数に設定したい値を入力します。
       設定したいすべての環境変数(最大8個)の名前と値を入力したら、 [適用] をクリックしてから、[次] をクリックします。
       設定する環境変数がない場合は、[次] をクリックしてください。


    35. 環境変数の確認
    36.  設定される環境変数の一覧が表示されます。

      環境変数の一覧

       確認して [OK] をクリックします。


    37. Apache 用の環境変数の設定
    38.  Oracle データベースのための環境変数を Apache の設定ファイルに追加します。

      Apache への追加

       追加してよければ [はい] が選択されている状態(既定値)で [次] をクリックします。
       既に Oracle をインストールしてある等、 Apache の設定に定義を追加する必要がない場合は [いいえ] をクリックしてから [次] をクリックします。


    39. Oracle のインストール確認
    40.  Oracle DBMS のインストールを開始するかどうかの確認画面が表示されます。

      Oracle のインストール確認

       すぐにインストールを開始する場合は [次] をクリックします。
       もう一度設定項目等を確認したい場合は [前] をクリックします。
       インストールを開始する前に他の設定等を行う場合は [閉じる] をクリックします。


    41. Oracle Universal Installerの起動
    42.  Oracle Universal Installerが起動します。[次へ]をクリックして、先に進みます。

      Welcome

    43. インベントリの場所の指定
    44.  インベントリを格納するディレクトリを指定します。

      Inventory Location

    45. UNIXグループの指定
    46.  Oracle データベースのインストール管理者用のグループ名を指定します。一般には「oinstall」を指定します。入力し終わったら [Next] をクリックします。

      UNIX Group Name

    47. orainstRoot.shの実行
    48.  このコンピュータにはじめてOracleをインストールするときには、rootユーザーで、/tmp/orainstRoot.shを実行するように表示されます。kterm を起動し、次のシェルスクリプトを実行します。

        # /tmp/orainstRoot.sh

       シェルスクリプトが終了したら、[続行]ボタンをクリックします。
      /tmp/orainstRoot.sh


    49. インストール先ディレクトリの確認
    50. Oracleのインストール元とインストール先のディレクトリが表示されます。通常は、このまま[次へ]をクリックして、先に進みます。

      File Locations

    51. インストールする種類の選択
    52.  インストールする種類を選択します。Oracle9i Databaseをインストールするときには、一番上の[Oracle9i Database]を選択して、[次へ]をクリックします。

      Available Products

    53. インストールタイプの選択
    54.  インストールするタイプを選択します。なおStandard Editionとは、従来のWorkgroup Serverに相当する製品です(Oracle9i から日本でも名称が変更になりました)。ここでは[Enterprise Edition]を選択します。

      Installation Types

    55. データベースの設定
    56.  インストールするデータベースの種類を選択します。ここでは[General Purpose]を選択します。

      Database Configuration

    57. グローバルデータベース名、SIDの入力
    58.  グローバルデータベース名とデータベースのSIDを入力します。SIDには、環境変数ORACLE_SIDに指定した値、グローバルデータベース名には、SID+ドメイン名を指定します。

      Database Identification

    59. データファイルの位置の入力
    60.  この画面は、Oracle9i Database Release 2(9.2)だけで表示されます。
       データベースのデータファイルの先となるディレクトリを指定します。

      Database Identification

    61. データベースのキャラクタセットの指定
    62.  デフォルトのキャラクタセットでよければ、そのまま[次へ]をクリックします。デフォルト以外を指定するときには、[Choose one of common character sets]を選択し、必要なキャラクタセットを指定してください。

      Database Character Set

    63. JDKのパスの設定
    64.  この画面は、Oracle9i Database Release 1(9.0.1)だけで表示されます。
       JDKがインストールしてあるディレクトリを指定します。JDKインストール時にシンボリックリンクを作成していますので「/usr/lib/jdk」を指定します。

      Choose JDK Home Directory

    65. Oracle インストールサマリ
    66.  インストールするモジュールの一覧が表示されます。これでよいときには[インストール]をクリックしてください。インストールが開始されます。
       なおOracle9i Database Release 1(9.0.1)とRed Hat Linux Advanced Server 2.1 (powered by MIRACLE)の組み合わせでは、CD-ROMの3枚目でエラーが発生します。対応方法は、後述するRed Hat Linux使用時の注意事項をご覧ください

      Summary

    67. CD-ROMの交換
    68.  Oracle9i DatabaseのCD-ROMは3枚組みです。そのためインストール中に、次のようなCD-ROMを交換するメッセージが表示されます。そのときには、次のいずれかの方法でCD-ROMを取り出してください。

      1. コマンドラインからejectコマンドを実行する
      2. デスクトップ(画面左)のCD-ROMアイコンを右クリックし、[取り出し]を選択する

      CD-ROMをセットしたら、mountコマンドもしくはCD-ROMアイコンでCD-ROMをマウントします。

      Change CD-ROM

    69. Red Hat Linux使用時の注意事項
    70.  Oracle9i Database Release 1(9.0.1)とRed Hat Linux Advanced Server 2.1 (powered by MIRACLE)の組み合わせでインストールしたときには、CD-ROMの3枚目で次のエラーが発生することが報告されています。

      「Makeファイル/opt/oracle/product/9.0.1/plsql/lib/ins_plsql.mkのターゲットinstallを起動中にエラーが発生しました。」

       これはRed Hat Linux上のldコマンドの互換性の問題によって発生するものです。このエラーが発生したときには、下記の手順で操作することで対応できます。

      1. エラーのダイアログが表示されたら、Oracleオーナーで新しいウィンドウを開きます。

      2. カレントディレクトリを$ORACLE_HOME/bin に変更します。

      3. $ORACLE_HOME/bin にあるgenclntsh スクリプトのバックアップを取ります。

      4. エディタ(vi など)を起動し、genclntsh スクリプトの147 行目の"-z def"の記述を削除します。

        • 変更前:
          LD_SELF_CONTAINED = "-z def"
        • 変更後:
          LD_SELF_CONTAINED = ""

      5. Oracle のライブラリを作成するためにスクリプトgenclntsh を実行します。実行には時間がかかります。

      6. Oracle Universal Installerのエラーダイアログに戻り、「再試行」ボタンをクリックしてインストールを続けます。

      例: $ORACLE_HOME が/opt/oracle/product/9.0.1/の場合には、次のようになります。
      # su - oracle  ←Oracleインストール用アカウント
      $ cd $ORACLE_HOME/bin
      $ cp genclntsh gencltsh.ORIG
      $ vi genclntsh
      $ ./genclntsh


    71. root.shの実行
    72.  インストールが終わると、root.shを実行するように表示されます。画面の指示に従って、rootユーザーでroot.shを実行します。

      # /opt/oracle/product/9.2.0/root.sh

       kterm 上での実行が終了したら、「セットアップ権限」ウィンドウの[OK]ボタンをクリックします。

      root.sh

    73. 構成ツールの実行
    74.  先ほどの画面でOKをクリックすると、各種構成ツールが自動的に実行されます。順調に進んでいるときには、このまま何もしなくても大丈夫です。

      注意:
       このとき各ツールのステータスが「処理中です(in progress)」になったまま、全然進まないことがあります。
      そのようなときには中止したい構成ツールを選択し、[中止(STOP)]を押して、そのツールの実行を停止してください。それでも状況が変わらないときには、ウィンドウ右上の終了ボタンをクリックしてインストーラーを強制終了してください。インストールが正常していない旨のメッセージが表示されますが、Oracle自体のインストールは正常に終了しています。インストール終了後、各ツールを個別に起動して再設定するか、手動で設定してください。

      root.sh

    75. Database Configuration Assistantの実行
    76.  各構成ツールが順調に終了すると、Database Configuration Assistantが自動的に起動しデータベースを作成します。

       データベース作成中にORA-3113が発生した場合は、カーネルパラメータshmmaxが小さい可能性があります。カーネルパラメータの変更で、もう一度確認してください。

      Configuration Tools

       Oracle9i Database Release 1(9.0.1)では、データベースの作成が終わると次の画面が表示されます。[終了]をクリックしてウィンドウを閉じます。

      dbca

    77. パスワードの入力
    78.  この画面は、Oracle9i Database Release 2(9.2)だけで表示されます。
       データベースの作成が終わると、パスワードの入力画面が表示されます。SYSとSYSTEMのパスワードを入力します。CHANGE_ON_INSTALLやMANAGERといった従来のパスワードは使用できないので注意してください。


    79. インストールの終了
    80.  これでインストールは終了です。[終了]をクリックして、インストーラーを終了します。


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