ここではInstall Navigator for Oracleを使用した、Oracle Application Server 10gのインストール方法を解説します。
なお、今回はOracle Application Server 10g for Linux R9.0.4を使用しています。バージョンによっては、多少異なる部分もございますのでご了承ください。詳細につきましては、Oracle Application Server 10gのインストールガイドおよびリリースノートをご覧ください。
Oracle のインストール作業に入る前に、以下のものを準備してください。またOracle Application Server 10g に付属の「リリースノート」には、制限事項や注意事項が記載されているので、必ず目を通してください。
Oracle Application Server 10gをインストールするには、下記の要件を満たしている必要があります。これはOracle Application Server 10g R9.0.4の場合です。異なるバージョンでは条件が異なりますので、それぞれのリリースノートやインストレーションガイドをご覧ください。メモリについては、512MBのマシンでもインストールできますが、そのときにはメモリとスワップを合計して1.5GB以上になるように、スワップ領域を調整してください。
OracleAS 10g | |
CPU | Pentium(32bit) 450MHz以上 |
メモリ | 最小構成で512MB以上、すべてのコンポーネントを動作させる場合には1.5GB OracleAS Infrastructure 10g: OracleAS Metadata RepositoryおよびIdentity Management 1GB Identity Managementのみ 512MB OracleAS Metadata Repositoryのみ 750MB Oracle Application Serverの中間層: J2EE and Web Cache 512MB Portal and Wireless 1GB Business Intelligence and Forms 1GB OracleAS Developer Kits 10g 256MB |
ディスク空き容量 | OracleAS Infrastructure 10g: OracleAS Metadata RepositoryおよびIdentity Management 2.94GB Identity Managementのみ 781MB OracleAS Metadata Repositoryのみ 2.94GB Oracle Application Serverの中間層: J2EE and Web Cache 509MB Portal and Wireless 895MB Business Intelligence and Forms 1.29GB OracleAS Developer Kits 10g 600MB |
スワップ領域 | 1.5GB |
JDK | OracleAS 10g R9.0.4では、JDK1.4.2が同梱されている |
OracleAS 10g のインストールタイプのうち「Portal and Wireless」、「Business Intelligence and Forms」のいずれかを選択される場合には、OpenMotif-2.1.30 が必要です。
OpenMotif-2.1.30 は MIRACLE LINUX Oracle9i Release 2 対応キット(以下 R2Kit)に含まれています。
R2Kit の Miracle/RPMS/ ディレクトリ移動してください。R2Kit の使用方法につきましては、R2Kit に含まれる index.html を参照してください。
次のコマンドで openmotif-2.1.30-11.i686.rpm をインストールします。
root でログインして、OracleAS 10g のインストールメディアを CD-ROM ドライブにセットします。次のいずれかの方法で CD-ROM をマウントしてください。
Install Navigator for Oracle を起動するには、GNOME メインメニューから 「プログラム」→「システム」とポイントし、ポップアップメニューの「インストール ナビゲータ for Oracle 」をクリックします。この操作は root で行ってください。
Install Navigator for Oracle の起動画面が表示されます。
実行する項目を選択し、[次] をクリックしてください。
Oracle のインストールメディアを指定します。ローカルマシンのハードディスク上、もしくはネットワーク上のほかのマシンにあるときには、runInstaller のあるディレクトリを指定します。
エラー |
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エラー |
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[前] をクリックすると「項目の選択」画面に戻ります。
[閉じる] をクリックすると Install Navigator for Oracle の
終了を確認する画面 が表示されます。
終了してよければ [OK] を、終了しない場合は [キャンセル] をクリックします。
インストールしようとするOracleのバージョンが表示されます。このままでよいときには[OK]をクリックします。インストールしようとしているものではないときには、[キャンセル]をクリックします。
インストールしようとするバージョンであることを確認して [OK] をクリックします。
[キャンセル] をクリックすると、
[CD-ROM] を選択していた場合には正しい CD-ROM の挿入を促す
画面が表示されます。
正しい CD-ROM を CD-ROM ドライブに入れ、[OK] をクリックします。
この画面で
[キャンセル] をクリックすると、「ソースメディアの選択」画面に戻ります。
[ハードディスク] を選択していた場合には正しい「パス」の入力を促す
画面が表示されます。
[OK] をクリックすると「ソースメディアの選択」画面に戻ります。
Oracle のユーザーアカウント情報入力画面が表示されます。
必要に応じて内容を修正して、[次] をクリックします。
前の画面の入力情報から修正したい場合には、[前] をクリックします。
[閉じる] をクリックすると Install Navigator for Oracle の
終了を確認する画面 が表示されます。
終了してよければ [OK] を、終了しない場合は [キャンセル] をクリックします。
警告 |
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Oracle のユーザー属性情報入力画面が表示されます。
必要があれば修正して、[次] をクリックします。
前の画面の情報を修正したい場合は、[前] をクリックします。
[閉じる] をクリックすると Install Navigator for Oracle の
終了を確認する画面 が表示されます。
終了してよければ [OK] を、終了しない場合は [キャンセル] をクリックします。
エラー |
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Oracle 用の環境変数入力画面が表示されます。
NLS_LANG 等、他の環境変数を独自に設定したい場合は、[その他の環境変数に典型的な値を設定します] をクリックして、チェックをはずしてください。
※ここではチェックをはずして[次]をクリックするようにしてください。
必要があれば修正を行って、[次] をクリックします。
前の画面の情報を修正したい場合は、[前] をクリックします。
[閉じる] をクリックすると Install Navigator for Oracle の
終了を確認する画面 が表示されます。
終了してよければ [OK] を、終了しない場合は [キャンセル] をクリックします。
Oracle 用の環境変数 NLS_LANG 設定画面が表示されます。
表示されているものから選択する場合はその項目をチェックし、表示されているもの以外に設定したい場合は、
[その他] をチェックして入力欄に値を入力し、[次] をクリックします。
※ここでは[Japanese_Japan.JA16EUC]を選択します。
追加される Oracle 用の環境変数の一覧が表示されます。
表示された環境変数の設定を .bash_profile に追加してもよい場合は、[はい] が選択されている状態(既定値)で [次] をクリックします。既に示された環境変数の設定が追加されている場合は、[いいえ] をチェックしてから [次] をクリックします。
他の環境変数の定義を設定することができます。
左の欄に設定したい環境変数名を入力し、
右の欄にその環境変数に設定したい値を入力します。
ここでは画面のように PATH=/usr/bin:$PATH を設定します。
設定したいすべての環境変数(最大8個)の名前と値を入力したら、
[適用] をクリックしてから、[次] をクリックします。
設定する環境変数がない場合は、そのまま[次] をクリックしてください。
設定される環境変数の一覧が表示されます。
確認して [OK] をクリックします。
Oracle のインストールを開始するかどうかの確認画面が表示されます。
すぐにインストールを開始する場合は [次] をクリックします。
もう一度設定項目等を確認したい場合は [前] をクリックします。
インストールを開始する前に他の設定等を行う場合は [閉じる] をクリックします。
Oracle Universal Installer が起動します。
[次へ]をクリックして、先に進みます。
インベントリを格納するディレクトリが表示されます。
変更する必要があるときはディレクトリを入力します。
変更する必要のないときはそのまま[次へ]をクリックしてください。
このコンピュータにはじめて Oracle 製品をインストールするときには、下記のウィンドウが表示されます。
kterm を開き、指定されたシェルスクリプトを root ユーザーで実行します。
# /opt/oracle/oraInventory/orainstRoot.sh
kterm 上での実行が終了したら、[続行]ボタンをクリックします。
Oracleのインストール元とインストール先のディレクトリが表示されます。
通常は、このまま[次へ]をクリックして、先に進みます。
使用ライセンスをお持ちのOracle Application Server 10g 製品を選択します。
それぞれのメニューによってインストールされる製品は以下のとおりです。製品の詳細は、インストレーションガイドをご覧ください。ただし、ここに表示されているコンポーネントが必ずしもサポートされているとは限りません。サポート対象のコンポーネントにつきましては、OracleAS 10g のリリースノートをご確認ください。
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インストールする製品を選択したら、[次へ]をクリックします。
これ以降は、Oracle Application Server 10g を選択した場合について、解説を続けます。
この画面では、インストールタイプを選択します。
インストールタイプは以下のとおりです。
インストールプロセス後に設定したいコンポーネントを選択し、「次へ」をクリックします。
これらのコンフィグレーションツールはインストールの後に自動的に起動します。
OracleAS 10g インスタンス名とインスタンスに使用する ias_admin パスワードを入力します。
インスタンス名は英数字およびアンダースコア「_」文字のみを使用することができます。
ias_admin パスワードは5文字以上の英数字からなり、少なくとも1文字は数字が含まれていなくてはなりません。
入力されたパスワードがこれらの条件を満たさない場合はエラー画面が表示されますので、条件を満たすようなパスワードを再入力してください。
入力が済んだら[次へ]をクリックします。
インストールするモジュールの一覧が表示されます。
これでよいときには[インストール]をクリックしてください。インストールが開始されます。
Oracle Application Server 10g の CD-ROM は4枚組みです。
そのためインストール中に、次のような CD-ROM を交換するメッセージが表示されます。
そのときには、次のいずれかの方法で CD-ROM を取り出してください。
新しい CD-ROM をセットした後に次のいずれかの方法で CD-ROM をマウントしてください。
Red Hat Linux Advanced Server 2.1 powered by MIRACLE では自動的に CD-ROM がマウントされるので、この操作は必要ありません。
マウントされたら[OK]をクリックして、インストールを続けてください。
インストールが終わると、root.sh の実行を指示する画面が表示されます。
kterm を開き、指定されたシェルスクリプトを root ユーザーで実行します。
# /home/oracle/OraHome1/root.sh
kterm 上での実行が終了したら、[OK]をクリックします。
先ほどの画面でOKをクリックすると、各種構成ツールが自動的に実行されます。順調に進んでいるときには、このまま何もしなくても大丈夫です。
このとき各ツールの状態が「処理中です(in progress)」になったまま、全然進まないことがあります。そのようなときには中止したい構成ツールを選択し、[Stop]を押して、そのツールの実行を停止してください。それでも状況が変わらないときには、ウィンドウ右上の終了ボタンをクリックしてインストーラーを強制終了してください。インストールが正常していない旨のメッセージが表示されますが、Oracle自体のインストールは正常に終了しています。インストール終了後、各ツールを個別に起動して再設定するか、手動で設定してください。
これでインストールは終了です。[終了]をクリックして、インストーラーを終了します。
インストール後の設定作業は、OracleAS 10g のインストレーションガイドやリリースノートをご覧ください。
また、リリースノートを参照の上、配布されているパッチがある場合は必ず適用するようにしてください。
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