Name

ntlm_auth — 外部から Winbind の NTLM 認証機能にアクセスするのを許可するツール

Synopsis

ntlm_auth [-d debuglevel] [-l logfile] [-s <smb config file>]

解説

このツールは Samba(7) システムの一部である。

ntlm_auth はユーザを NT/LM 認証方式で認証するヘルパー ユーティリティである。もしユーザ認証が成功した場合 0 を返し、アクセスが拒否された 場合は 0 を返す。ntlm_auth は winbind を使用してドメインのユーザと認証データに アクセスする。このユーティリティは外部プログラム(現在は squid) のみに使用される。

オプション

--helper-protocol=PROTO

STDIO ベースのヘルパーとして動作させる

--username=USERNAME

認証ユーザのユーザ名を指定する

--domain=DOMAIN

認証ユーザのドメイン名を指定する

--workstation=WORKSTATION

認証ユーザが使用するワークステーション名を指定する

--challenge=STRING

チャレンジ (HEX エンコード)

--lm-response=RESPONSE

チャレンジに対する LM レスポンス (HEX エンコード)

--nt-response=RESPONSE

チャレンジに対する NT か NTLMv2 レスポンス (HEX エンコード)

--password=PASSWORD

ユーザのプレーンテキストのパスワードを指定する

--request-lm-key

LM session key を取得する

--request-nt-key

NT key を要求する

-V

プログラムのバージョン番号を表示する。

-s <configuration file>

サーバーが必要とする詳細な設定を含む設定ファイルを指定する。 このファイルには、 サーバーが提供するサービスに関する記述や、 どの printcap ファイルを利用するかといった情報が含まれている。 詳細は smb.conf を参照のこと。 デフォルトの設定ファイルの名前は、コンパイル時に決定される。

-d|--debug=debuglevel

デバッグレベルを debuglevel に設定する。 debuglevel は、0 から 10 までの整数である。 このパラメータを指定しないときのデフォルト値は 0 である。

この値を大きくするほど、 サーバーの動作に関するより詳細な情報がログファイルに記録される。 レベル 0 では、致命的なエラーと重大な警告のみが記録される。 レベル 1 は日々の運用に適しており、 少量の稼働状況に関する情報を生成する。

1 より上のレベルは大量のログが生成されるので、 問題解決の時にのみ使用すべきである。 3 より上のレベルは開発者だけが利用するように設計されており、 莫大な量のログデータが生成される。 そのほとんどは非常に謎めいた内容となっている。

注意: このパラメータの指定は、 smb.conf ファイル中の log level パラメータより優先される。

-l|--logfile=logbasename

ログ/デバッグファイルのファイル名。 拡張子として ".client" が追加される。 ログファイルはクライアントによって削除されることはない。

-h|--help

コマンドラインオプションの要約を表示する。

バージョン

このマニュアルページは Samba 3.0 対応のものである。

作者

オリジナルの Samba ソフトウェアと関連するユーティリティは、 Andrew Tridgell によって作成された。現在 Samba は Samba Team によって、 Linux カーネルの開発と同様のオープンソースプロジェクトとして 開発が行なわれている。

ntlm_auth マニュアルページは Jelmer Vernooij によって書かれた。

日本語訳

  • 山田 史朗 (shiro@miraclelinux.com)