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Red Flag パフォーマンスモニターはシステムリソースの利用を監視するための以下の2つのツールを提供します。
システムパフォーマンスの監視はLinux管理者にとって重要なメンテナンス・管理タスクの一つです。 パフォーマンスデータが手元にあると、管理者は以下のようなことができます。
- システム負荷とそのシステムリソースにあたえるインパクトについて理解を深めることができます。
- システム負荷やリソースの利用状況のトレンドや変化を将来のシステムアップグレードに備えて観察することができます。
- 観察結果を違うシステムコンフィギュレーションのテストに利用することができます。
- システムの問題解決やチューニングの助けになります。
システムモニターやパフォーマンスアラームはさまざまなシステムリソースの詳細なデータをグラフィカルに提供します。また、観測されたデータがあらかじめ決めた範囲を上回るか下回った時には、アラームが始動しユーザに知らせます。
システムモニターはリアルタイムのシステムパフォーマンスデータとシステムサービスの稼働状況を収集して表示するのに使用します。監視データは以下のように定義されます。
- データタイプ: オブジェクト、カウンター、インスタンスの3種類からなります。いくつかのオブジェクトはメモリのようなシステムリソースデータを提供しますが、その他は実行中のプロセスのようなプロセス関連データを提供します。
- グラフ化プロパティ: パフォーマンスデータの表示に折れ線グラフまたは棒グラフを使用します。
- 表示プロパティ: 表示色や表示頻度を選択します。
パフォーマンスアラームはシステムパフォーマンスデータを自動的に収集します。カウンターに値の範囲を指定でき、カウンタが範囲を上回るかもしくは下回ったときにアラームを始動させます。
システムモニターと同様にパフォーマンスアラームはオブジェクト、カウンター、インスタンスの選択ができ、ユーザはそれに加えて表示頻度も設定できます。
システムモニターは3通りの方法で起動できます。
1. コントロールパネルで、「パフォーマンスモニタ」アイコンをクリックします。
2. Startメニューから、設定->システム管理->パフォーマンスモニタをクリックします。
3. rfmon とタイプします。
システムモニタが起動したら、デフォルトの状態では、データ表示エリアとツールバーが表示されます。データ表示エリアは空です。何かカウンターを指定すると、データが表示されるようになります。データ更新は自動か手動かを選べます。
選択したカウンターのいくつかのプロパティはデータ表示エリアの上に表示されます。これらは以下のようなものです。
- オブジェクト
- カウンター
- インスタンス
- グラフのプロパティ
カウンターは基本的な監視オブジェクトです。以下の3要素からなっています。
- オブジェクト: 論理的に同じリソースは一つのパフォーマンスオブジェクトにまとめられています。標準で、以下のオブジェクトが提供されます。
- Processor
- Memory
- Network
- Process
- Disk
- Filesys
- カウンター: オブジェクトの特定のパフォーマンスデータ項目です。例えば、"Processor Time" (プロセッサ時間の割合) などです。
- インスタンス: オブジェクトの異なるインスタンスを認識するのに使われます。例えば、最初のプロセッサ、二番目のネットワークカード...などです。
- 「新規カウンター」ダイアログで、監視するオブジェクトを選択します。
- カウンター一覧から一つ以上のカウンターを選択します。
- 一つまたは全てのインスタンスを選択します。
- 「追加」をクリックすると、新しいカウンターがメインウィンドウのアクティブなカウンターの一覧に追加されます。
アクティブなカウンターの一覧より、削除したいカウンターを選択し、マウスボタンを右クリックし、メニュー項目の「削除」をポップアップメニューからクリックします。パフォーマンス表示エリアの上の「削除」ボタンのクリックでも削除できます。
それぞれのカウンターは色と頻度のプロパティを持っています。それらはアクティブなカウンターの一覧の右側の「表示プロパティ」で設定できます。
- 表示色: 表示色ボタンをクリックすると、カラー選択ウィンドウが開くので、そのカウンターに適切な色を選んでください。
- 表示頻度: (0.0000001から10000000まで10刻みの)15段階の頻度オプションが選択できます。適切な表示頻度を選んでください。
システムモニタはそのほかにもいくつかの操作を提供します。
- クリア: データ表示エリアをクリアします。
- 折れ線グラフ: 折れ線グラフでパフォーマンスデータを表示します。
- 棒グラフ: 棒グラフでパフォーマンスデータを表示します。
- リセット: アクティブなカウンターを全て削除します。
- 保存: アクティブなカウンターをファイルに保存します。
- 読み込み: ファイルからアクティブなカウンターを読み込みます。
- 一時停止: サンプリングを一時停止します。
- 続行: サンプリングを再開します。
- プロパティ: サンプリングレートを調整します。(デフォルトは1秒です。) 注意: 高速なサンプリングレートはより精密なデータを提供しますが、高いシステム負荷をもたらすかもしれません。
アラームをメインウィンドウ中程のツリーから選択すると、定義済みのアラームが右手のパネルに表示されます。
- 右手のアラーム一覧パネルで、右クリックメニューの「アラームの追加」をクリックすると、アラームタスクダイアログウィンドウがポップアップします。
- アラームタスク名を入力します。
- コメントを入力します。
- 監視したいカウンターを一つ以上選択します。
- しきい値の設定方法を選択します。(>, <,=,!=,>=,<=)
- 0より大きなしきい値を入力します。
- レポートタイプを選択します。 (syslog、電子メール、ログファイル、任意のコマンド)
- 最後に "OK" をクリックします。
削除するアラームを選択し、右クリックメニューから「削除」を選択します。
アラームタスクの変更はアラームサービス (rfmond) が再起動されないと反映されないため、アラームタスクに何らかの変更があった場合は右クリックメニューから「アラームの更新」を選択してください。