Oracleデータベースの自動起動/停止の設定をする

 データベースの自動起動/停止の設定をすると、OSの起動と同時にOracle データベースを起動するようにできます。またOSを停止すると、同時にOracleデータベースも停止できます。


  1. 自動起動/停止の基礎知識
  2.  Linux版のOracleは、デフォルトでは自動起動するようになっていません。自動起動/停止を実現するためには、自動起動/停止のためのスクリプトの作成と、いくつかの設定作業が必要です。Install Navigator for Oracleを使用することで、これらの作業を簡単に設定できるようになります。詳しい知識は必要ありませんが、自動起動の仕組みを知っていると便利なので簡単に説明します。

     自動起動に関連するファイルには次のものがあります。

    ファイル名 内容 提供元
    $ORACLE_HOME/bin/dbstart DB起動スクリプト Oracleに含まれる
    $ORACLE_HOME/bin/dbshut DB停止スクリプト Oracleに含まれる
    /etc/oratab インスタンス設定ファイル Oracleをインストール中にOUIが生成
    /etc/rc.d/init.d/dbora 自動起動/停止スクリプト Install Navigator for Oracleに収録

     $ORACLE_HOME/bin/dbstart$ORACLE_HOME/bin/dbshutは、Oracleが提供するスクリプトです。それぞれ実行すると/etc/oratabの中で行末のエントリが「Y」になっているインスタンスを起動もしくは停止します。

     /etc/oratabは、Oracleのインストール時にroot.shを実行したとき作成されます。/etc/oratabには、次の書式でインスタンスを登録します。

      $ORACLE_SID:$ORACLE_HOME:[Y|N]

     行末の「Y」と「N」は、dbstartとdbshutの対象にするかどうかを指定します。複数のインスタンスがあるときには、この行も複数になります。Database Configuration Assistantでデータベースを作成したときには、自動的に登録されます。

     /etc/init.d/dboraは、本来ユーザーが作成する起動/停止スクリプトです。ただしInstall Navigator for Oracleに含まれているので、作成する必要はありません。この起動スクリプトは、OSのランレベルに合わせて自動的に実行されます。この設定は「chkconfig」コマンドで行ないます。

     これまで説明してきたことをまとめると次のようになります。これは起動の場合です。次に実際に設定する方法について説明します。

    1. OSのinitプロセスは、/etc/inittabに基づきdboraを実行します。
    2. dboraはdbstartを実行します。
    3. dbstartは、/etc/oratabを参照して、自動起動対象のインスタンスを起動します。

  3. Install Navigator for Oracle の起動

     Install Navigator for Oracle を起動します。rootユーザーでログインし、次のいずれかの方法で起動します。

  4. データベースの自動起動と自動停止

    [Oracle データベース自動起動/停止の設定] をクリックして、 [次] をクリックします。

    データベースの自動起動/停止

    警告


  5. 自動起動/自動停止するデータベースの選択

     自動起動/停止する SID 選択画面が表示されます。

    自動起動/停止の状態

     「状態」が「Y」になっている SID が自動起動/停止の対象になっているインスタンスです。
     「状態」を変更したい SID をクリックします。

    自動起動/停止の選択

     [適用] をクリックすると「状態」が変更され、 「ログメッセージ」に履歴が表示されます。

    自動起動/停止の変更

     [閉じる] をクリックすると、終了の確認画面が表示されます。

    oranavi 終了の確認

     [OK] をクリックして「Install Navigator for Oracle」を終了させます。これで終了です。実際にOSを再起動して確認してください。


logo
Copyright(C) 2000-2009 MIRACLE LINUX CORPORATION