ここではInstall Navigator for Oracleを使用した、Oracle Application Server 10gのインストール方法を解説します。
なお、今回はOracle Application Server 10g
Release2(10.1.2.0.2)を使用しています。バージョンによっては、異なる部分もございますのでご了承ください。詳細につきましてはご使用になるバージョンのOracle Application Server 10gのインストールガイドおよびリリースノートをご覧ください。
Oracle のインストール作業に入る前に、以下のものを準備してください。またOracle Application Server 10g に付属の「リリースノート」には、制限事項や注意事項が記載されているので、必ず目を通してください。
Oracle Application Server 10g Release2 J2EE環境をインストールするには、下記の要件を満たしている必要があります。これはR10.1.2.0.2の場合です。異なるバージョンでは条件が異なりますので、それぞれのリリースノートやインストレーションガイドをご覧ください。メモリについては、512MBのマシンでもインストールできますが、そのときにはメモリとスワップを合計して1.5GB以上になるように、スワップ領域を調整してください。
Oracle Application Server 10g Release2 (10.1.2.0.2) | |
CPU | Pentium(32bit) 450MHz以上 |
メモリ | 最小構成で512MB以上、すべてのコンポーネントを動作させる場合には1.5GB Infrastructure: |
ディスク空き容量 | OracleAS Infrastructure: OracleAS Metadata Repository およびOracle Identity Management: 3.7GB OracleAS Metadata Repository データベースのデータ・ファイルを、 OracleAS Infrastructure をインストールするディスクとは異なるディスクに インストールできます。これを実行するには、データ・ファイル用のディ スクに1.3GB 以上の空き領域があることを確認してください。 Oracle Identity Management のみ: 1.3GB OracleAS Metadata Repository のみ: 3.7GB Oracle Application Server の中間層: J2EE and Web Cache: 900MB Portal and Wireless: 1.2GB Business Intelligence and Forms: 2GB OracleAS Developer Kits: 710MB |
スワップ領域 | 1.5GB |
JDK | OracleAS 10gR2 (10.1.2.0.2)では、JDK1.4.2_06-b03が同梱されている |
モニタ | モニター256 色表示機能 |
/etc/hostsファイルにインストールしようとするサーバのドメイン名付きのホスト名を登録します。
例)
10.1.150.11 test1.miraclelinux.com test1
複数のNICが搭載されたサーバの場合、Oracle10gASを起動させようとするNICが必ず先に来るように記述します。
MIRACLE LINUXはCD-ROMを自動マウントします。そのため手動でのマウント操作は不要です。もし自動的にマウントされないときには、root でログインして、次のコマンドを実行してください。
Install Navigator for Oracle を起動するには、KDE メインメニューから 「設定」→「インストール ナビゲータ for Oracle 」をクリックします。この操作は root で行ってください。
Install Navigator for Oracle の起動画面が表示されます。
実行する項目を選択し、[次] をクリックしてください。
Oracle のインストールメディアを指定します。ローカルマシンのハードディスク上、もしくはネットワーク上のほかのマシンにあるときには、runInstaller のあるディレクトリを指定します。
エラー |
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エラー |
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[前] をクリックすると「項目の選択」画面に戻ります。
[閉じる] をクリックすると Install Navigator for Oracle の
終了を確認する画面 が表示されます。
終了してよければ [OK] を、終了しない場合は [キャンセル] をクリックします。
インストールしようとするOracleのバージョンが表示されます。このままでよいときには[OK]をクリックします。インストールしようとしているものではないときには、[キャンセル]をクリックします。
インストールしようとするバージョンであることを確認して [OK] をクリックします。
[キャンセル] をクリックすると、
[CD-ROM] を選択していた場合には正しい CD-ROM の挿入を促す
画面が表示されます。
正しい CD-ROM を CD-ROM ドライブに入れ、[OK] をクリックします。
この画面で
[キャンセル] をクリックすると、「ソースメディアの選択」画面に戻ります。
[ハードディスク] を選択していた場合には正しい「パス」の入力を促す
画面が表示されます。
[OK] をクリックすると「ソースメディアの選択」画面に戻ります。
Oracle のユーザーアカウント情報入力画面が表示されます。
必要に応じて内容を修正して、[次] をクリックします。
前の画面の入力情報から修正したい場合には、[前] をクリックします。
[閉じる] をクリックすると Install Navigator for Oracle の
終了を確認する画面 が表示されます。
終了してよければ [OK] を、終了しない場合は [キャンセル] をクリックします。
警告 |
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Oracle のユーザー属性情報入力画面が表示されます。
必要があれば修正して、[次] をクリックします。
前の画面の情報を修正したい場合は、[前] をクリックします。
[閉じる] をクリックすると Install Navigator for Oracle の
終了を確認する画面 が表示されます。
終了してよければ [OK] を、終了しない場合は [キャンセル] をクリックします。
エラー |
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Oracle 用の環境変数入力画面が表示されます。
NLS_LANG 等、他の環境変数を独自に設定したい場合は、[その他の環境変数に典型的な値を設定します] をクリックして、チェックをはずしてください。
※ここではチェックをはずして[次]をクリックするようにしてください。
必要があれば修正を行って、[次] をクリックします。
前の画面の情報を修正したい場合は、[前] をクリックします。
[閉じる] をクリックすると Install Navigator for Oracle の
終了を確認する画面 が表示されます。
終了してよければ [OK] を、終了しない場合は [キャンセル] をクリックします。
Oracle 用の環境変数 NLS_LANG 設定画面が表示されます。
表示されているものから選択する場合はその項目をチェックし、表示されているもの以外に設定したい場合は、
[その他] をチェックして入力欄に値を入力し、[次] をクリックします。
※ここでは[Japanese_Japan.AL32UTF8]を選択します。
追加される Oracle 用の環境変数の一覧が表示されます。
表示された環境変数の設定を .bash_profile に追加してもよい場合は、[はい] が選択されている状態(既定値)で [次] をクリックします。既に示された環境変数の設定が追加されている場合は、[いいえ] をチェックしてから [次] をクリックします。
※上記画面はDB用の画面の為、実際のものと一部表記が異なっています。
他の環境変数の定義を設定することができます。
左の欄に設定したい環境変数名を入力し、
右の欄にその環境変数に設定したい値を入力します。
ここでは画面のように PATH=/usr/bin:$PATH を設定します。
設定したいすべての環境変数(最大8個)の名前と値を入力したら、
[適用] をクリックしてから、[次] をクリックします。
設定する環境変数がない場合は、そのまま[次] をクリックしてください。
設定される環境変数の一覧が表示されます。
確認して [OK] をクリックします。
※上記画面はDB用の画面の為、実際のものと一部表記が異なっています。
ApacheにOracle接続用の環境変数を追加するかどうかの確認です。
Oracle のインストールを開始するかどうかの確認画面が表示されます。
すぐにインストールを開始する場合は [次] をクリックします。
もう一度設定項目等を確認したい場合は [前] をクリックします。
インストールを開始する前に他の設定等を行う場合は [閉じる] をクリックします。
Oracle Universal Installer が起動します。
[次へ]をクリックして、先に進みます。
インベントリを格納するディレクトリが表示されます。
変更する必要があるときはディレクトリを入力します。
変更する必要のないときはそのまま[次へ]をクリックしてください。
このコンピュータにはじめて Oracle 製品をインストールするときには、下記のウィンドウが表示されます。
コンソールを開き、指定されたシェルスクリプトを root ユーザーで実行します。
# /opt/app/oracle/oraInventory/orainstRoot.sh
コンソール上での実行が終了したら、[続行]ボタンをクリックします。
Oracleのインストール元とインストール先のディレクトリが表示されます。
デフォルトだとユーザホーム以下に作成されてしまいますので、あらかじめ準備した$ORACLE_HOMEをインストール先のパスとして設定します。
使用ライセンスをお持ちのOracle Application Server 10g 製品を選択します。
それぞれのメニューによってインストールされる製品は以下のとおりです。製品の詳細は、インストレーションガイドをご覧ください。ただし、ここに表示されているコンポーネントが必ずしもサポートされているとは限りません。サポート対象のコンポーネントにつきましては、OracleAS 10g のリリースノートをご確認ください。
→ここでは、『Oracle Application Server Infrastructure 10g 10.1.2.0.2』を選択します。
OracleAS 10g のインストールを行う前に OracleAS 10g Infrastructure がインストールされている必要があります。ただし、Single Sign-On およびクラスタリング機能を使用せずに、「J2EE および Web Cache」インストールタイプをインストールする場合には、OracleAS 10g Infrastructure のインストールは不要です。 |
インストールする製品を選択したら、[次へ]をクリックします。
これ以降は、Oracle Application Server 10g を選択した場合について、解説を続けます。
この画面では、インストールタイプを選択します。
インストールタイプは以下のとおりです。
インストーラが自動で要件項目をチェックします。
※ MIRACLE LINUX V4.0ではソフトウェア要件にある全てのパッケージが含まれないため、以下の二つのパッケージの存在チェックでエラーとなります。
control-center-2.8.0-12
xscreensaver-4.18-5.rhel4.2
これら二つはX-Windowシステムの標準が異なるRedhat向けであり、MIRACLE LINUXでは提供されません。動作上の問題はありませんので警告とされた箇所にチェックを入れて「次へ」をクリックして下さい。
作業者が手動で実行する必要のある要件についての確認です。
『ルート権限』の部分にチェックを入れて「次へ」をクリックして下さい。
インストールプロセス後に設定したいコンポーネントを選択し、「次へ」をクリックします。
これらのコンフィグレーションツールはインストールの後に自動的に起動します。
ポート番号の設定方法を選択し、「次へ」をクリックします。
各プロセスが使用するPORT番号を自動または手動で設定するかを選択します。
Internet Directoryで使用するネームスペースを指定して「次へ」をクリックします。
Internet Directoryで使用されるネームスペースを指定します。デフォルトでホスト名に指定されたドメイン名から生成されています。特に変更の必要がない場合は、『推奨ネームスペース』を選択したまま、「次へ」をクリックします。
データの格納用に作成されるデータベースの構成オプションを指定します。
Infrastructureで使用するデータ格納用データベースの構成オプションを指定します。既に別のインスタンスが同一サーバで起動されている場合などは、調整した上で値を設定し直してください。
入力が済んだら[次へ]をクリックします。
データ格納用に作成されるデータベース・スキーマのパスワードを指定します。
Infrastructureで使用するデータ格納用データベースの構成オプションを指定します。既に別のインスタンスが同一サーバで起動されている場合などは、調整した上で値を設定し直してください。
※この例では『全てのアカウントで、同一のパスワードを使用』を選択し、単一のパスワードを入力しています。
入力が済んだら[次へ]をクリックします。
OracleAS 10g インスタンス名とインスタンスに使用する ias_admin パスワードを入力します。
インスタンス名は英数字およびアンダースコア「_」文字のみを使用することができます。
ias_admin パスワードは5文字以上の英数字からなり、少なくとも1文字は数字が含まれていなくてはなりません。
入力されたパスワードがこれらの条件を満たさない場合はエラー画面が表示されますので、条件を満たすようなパスワードを再入力してください。
入力が済んだら[次へ]をクリックします。
インストールするモジュールの一覧が表示されます。
これでよいときには[インストール]をクリックしてください。インストールが開始されます。
Oracle Application Server 10g の CD-ROM は4枚組みです。
そのためインストール中に、次のような CD-ROM を交換するメッセージが表示されます。
そのときには、次のいずれかの方法で CD-ROM を取り出してください。
MIRACLE LINUXはCD-ROMを自動マウントします。そのため手動でのマウント操作は不要です。もし自動的にマウントされないときには、root でログインして、次のコマンドを実行してください。
マウントされたら[OK]をクリックして、インストールを続けてください。
インストールが終わると、root.sh の実行を指示する画面が表示されます。
コンソールを開き、指定されたシェルスクリプトを root ユーザーで実行します。
# /opt/app/oracle/puroduct/10.1.2.0.2as/infra/root.sh
コンソール 上での実行が終了したら、[OK]をクリックします。
先ほどの画面でOKをクリックすると、各種構成ツールが自動的に実行されます。順調に進んでいるときには、このまま何もしなくても大丈夫です。
構成ツールの実行がエラーになった場合、$ORACLE_HOME/oraInventory以下に作成されている詳細なログをチェックし原因を修正した上で、再試行を行ってください。それでも状況が変わらないときには、インストーラを終了後、各ツールを個別に起動して再設定するか、手動で設定してください。
途中で、データベース作成の為に、database configuration assistant(dbca)が起動されます。特に入力等はする必要はありません。
構成ツールの処理が全て正常に終了すると自動的に次の画面へ切り替わります。
これでインストールは終了です。[終了]をクリックして、インストーラーを終了します。
インストール後の設定作業は、OracleAS 10g のインストレーションガイドやリリースノートをご覧ください。
また、リリースノートを参照の上、配布されているパッチがある場合は必ず適用するようにしてください。
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