Miracle Linux インストレーションガイド -HTML版-


【概要】

 Miracle Linux のインストール方法を説明します。
 製品を購入された方は製品に同梱されている 「インストレーションガイド」(製本版)も参照してください。

 インストールおよびご使用中の問題点等につきましては、 弊社 Web サイトの サポート情報 の「Technical Information」もご参照ください。
 また、本ガイド巻末の 関連情報へのリンク もご参照ください。


【目次】

 各項目の見出し(「言語の選択」以降) は、インストール中に表示される画面のタイトルと一致しています。

  1. 準備
  2. インストールディスクの作成
  3. コンピュータの起動
  4. 言語の選択 (インストール中の表示言語の選択)
  5. キーボードの設定
  6. マウスの設定
  7. ようこそ
  8. インストールの種類
  9. ディスクパーティション設定
  10. フォーマットするパーティションを選択してください
  11. LILO の設定
  12. ネットワークの設定
  13. ファイアウォールの設定
  14. 言語の選択 (インストール後の表示言語の選択)
  15. タイムゾーンの選択
  16. アカウントの設定
  17. 認証設定
  18. パッケージグループの選択
  19. X の設定
  20. モニターの設定
  21. X 設定のカスタマイズ
  22. インストール準備完了
  23. パッケージのインストール
  24. ブートディスクの作成
  25. おめでとうございます



  1. 準備
  2. インストール作業の前に以下のものを準備してください。

    1. Miracle Linux インストール CD
       製品に添付されるインストール CD、雑誌等に添付される FTP 版、 または FTP サイトからダウンロードしたファイルを CD-ROM にしたものなどです。
       名称は、製品によって異なります。例えば、 Miracle Linux Standard Edition V2.0 インストール CD、 Miracle Linux for PostgreSQL V2.0 インストール CD 等になります。
       以降では、単に「インストール CD」と呼びます。

    2. インストールディスク
       CD-ROM からの起動ができない等の理由でフロッピーディスクから起動する場合に必要になります。
       製品に添付されているフロッピーディスクまたは上記インストール CD から作成したものです。
       インストール CD からインストールディスクを作る方法は 後述します。

    3. フォーマットされたフロッピーディスク
       製品版をご購入いただいた方は 1 枚 (ブートディスク用)。
       FTP版等の製品版以外をご利用の方は以下の枚数をご用意ください。
      CD-ROM から起動する場合 1 枚 (ブートディスク用)
      フロッピーディスクから起動する場合 2 枚 (インストールディスク、ブートディスク用)

    4. Miracle Linux をインストールするコンピュータのハードウェア構成の把握
      • キーボードの種類
      • マウスの種類
      • ビデオカードの種類 (メーカー名、製品名、RAM 容量)
      • ディスプレイの種類 (メーカー名、製品名、最大解像度、同期周波数)
      • メモリ容量
      • ディスク容量
      • PC カード (PCMCIA) の有無
      • ISA バス用デバイス使用の有無
      • CD-ROM からの起動の可否

    5. Miracle Linux をインストールするコンピュータのネットワーク環境の把握
      • IP アドレス
      • ネットマスク
      • ゲートウェイマシンの IP アドレス
      • DHCP サーバの有無
      • DNS サーバの IP アドレス
      • 接続するドメイン名
      • ホスト名



  3. インストールディスクの作成
  4.  Miracle Linux をインストールするコンピュータが CD-ROM から起動できる場合には、 インストールディスクの作成は必要ありません。 次の コンピュータの起動にお進みください。

     また、製品版をご購入の方で、 ネットワークを利用したインストールを行わず、 PC カードを使わない場合は、 インストールディスクが添付されておりますので本作業は不要です。 次の コンピュータの起動にお進みください。

     CD-ROM から起動できない場合、 ネットワークを利用してインストールを行う場合、 PC カードをお使いになる場合は、 フロッピーディスクからコンピュータを起動します。 ここでは、コンピュータを起動するためのフロッピーディスク「インストールディスク」の作成方法を説明します。

     以下の方法でインストールディスクを作成してください。

    1. MS-DOS または Windows システムで作成する場合
       (CD-ROM ドライブを D ドライブ、 フロッピーディスクドライブを A ドライブと仮定します)
      1. インストール CD を CD-ROM ドライブに入れます。
      2. フォーマット済みのフロッピーディスクをフロッピーディスクドライブに入れます。
      3. インストールディスクを作成します。
        MS-DOS プロンプトウィンドウから以下のようにコマンドを実行します。
        • ネットワークを利用してインストールする場合
          C:\>d:
          D:\>cd dosutils
          D:\dosutils>bootnet.bat
        • PC カード (PCMCIA) を使用しない場合
          C:\>d:
          D:\>cd dosutils
          D:\dosutils>boot.bat
        • PC カード (PCMCIA) を使用する場合
          C:\>d:
          D:\>cd dosutils
          D:\dosutils>pcmcia.bat

    2. 他の Linux システム上で作成する場合
      1. インストール CD を CD-ROM ドライブに入れます。
      2. フォーマット済みのフロッピーディスクをフロッピーディスクドライブに入れます。
      3. CD-ROM をマウントします。root でログインして以下のコマンドを実行します。
        # mount /mnt/cdrom
      4. インストールディスクを作成します。
        • ネットワークを利用してインストールする場合
          # dd if=/mnt/cdrom/images/ja/bootnet.img of=/dev/fd0 bs=1k
        • PC カードを使用しない場合
          # dd if=/mnt/cdrom/images/ja/boot.img of=/dev/fd0 bs=1k
        • PC カードを使用する場合
          # dd if=/mnt/cdrom/images/ja/pcmcia.img of=/dev/fd0 bs=1k




  5. コンピュータの起動
  6.  インストール CD またはインストールディスクからコンピュータを起動します。

     システム起動時に CD-ROM から起動するように BIOS が設定されている場合は、 インストール CD を入れた状態でコンピュータを再起動するか、 コンピュータの電源を入れた直後にインストール CD を CD-ROM ドライブに入れると、 しばらくしてからインストーラが起動します。
     CD-ROM から起動するように BIOS の設定を変更できる場合は、 BIOS の設定を変更してから、 インストール CD を CD-ROM ドライブに入れてコンピュータを再起動してください。

    コンピュータの起動 画面をクリックすると
    拡大画面が表示されます。

     通常は、上記画面で <Enter> を押して、 グラフィカルモードでインストーラを起動します。

     何も入力しなかった場合は、 約 1分後にグラフィカルモードでインストーラが起動されます。

     インストーラが起動されると、必要に応じてドライバが読み込まれます。 ドライバの読み込み中は、読み込んでいるドライバ名が表示されます。

     以降では、グラフィカルモードでインストーラを起動した場合について説明します。

    グラフィカルモードで起動できない

    CD-ROM から起動できない



  7. 言語の選択 (インストール中の表示言語の選択)
  8.  インストール中に出力されるメッセージの言語を指定します。

    インストール中の言語選択

     インストール中に表示されるメッセージを日本語にしたい場合は、 [Japanese] をマウスでクリックし、[Next] をクリックします。

    オンラインヘルプ



  9. キーボードの設定
  10.  キーボードのモデル、レイアウト、デッドキーの設定をします。

    キーボードの設定

     日本で広く使われている106日本語キーボードの場合は、 モデルを [Japanese 106-key]、レイアウトを [Japanese] に設定します。
     それ以外の場合は対応するキーボードのモデルとレイアウトを選択します。

     デッドキーは、複数のキーを使って特殊文字を入力する場合に必要になります。 通常は「デッドキーを無効にする」にします。



  11. マウスの設定
  12.  マウスのタイプを設定します。

    マウスの設定

     一覧の中から使用するマウスを選択します。
     もし、一覧に同じものがなかった場合は、互換性のあるタイプを選択します。
     互換性のあるタイプがわからない場合は、 [Generic] からボタンの数とインタフェースが同じものを選択します。



  13. ようこそ
  14.  ここから、インストールに関する各種の設定が始まります。

    ようこそ

    設定の変更

    インストールの中止



  15. インストールの種類
  16.  インストールするサーバーの種類を選択します。

    インストールの種類

    LILO を MBR 以外にインストールするには

    手動でパーティションを設定するには

    X ウィンドウシステムが入りません

     表示されるメニューの中から使用目的に一番近いインストールタイプを選択してください。



  17. ディスクパーティション設定
  18.  パーティションの設定方法を指定します。
     「インストールの種類」で [カスタムシステム] 以外を選択した場合、 ディスク容量が不足しているなどの理由で、 パティションの自動設定ができない場合があります。 この場合には、 「パーティションの自動設定に失敗しました」 という画面が表示されます(下記参照)。

    ディスクパーティション設定

    パーティションの自動設定に失敗しました


  19. フォーマットするパーティションを選択してください
  20.  パーティションの一覧からフォーマットするものを指定します。

    フォーマットの選択

     チェックされているパーティションはフォーマットされます。
     フォーマットされると既存のデータはすべて消去されますので、ご注意ください。
     既存データを残して、 Miracle Linux を上書きする場合は、 残したいパーティションをクリックして、 チェックを消してください。

     ディスクの不良ブロックを検査したい場合は、 [フォーマット中に不良ブロックをチェックする] をチェックしてください。


  21. LILO の設定
  22.  「インストールの種類」で [カスタムシステム] を選択した場合に、 「LILO の設定」が行えます。
     ブートディスクの作成と LILO (Linux Loader) の設定を指定します。

    LILO の設定

     [ブートディスクを作成] を指定することを推奨します。 実際にブートディスクを作成するのは後になります。

     サーバー用途でコンピュータを使用する場合には、他の OS との共存は行わず、 Miracle Linux 単独で使用することを推奨します。 この場合には、MBR(Master Boot Record)に LILO をインストールしてください。

     すでに、他のブートローダーがインストールされている場合は、 ブートパーティションの最初のセクタに LILO をインストールします。


  23. ネットワークの設定
  24.  ホスト名、ゲートウェイの IP アドレス、DNS サーバーの IP アドレスなどを設定します。

     ホスト名を指定する場合は、必ずドメイン名を含めた FQDN(Fully Qualified Domain Name: host.xxxx.com といった形式) で指定してください。 FQDN で指定しなかった場合、 ネットワークを利用するプログラムからエラーメッセージなどが出力される場合がありますので、 注意が必要です。

    ネットワークの設定

     接続するネットワーク上に DHCP サーバがあり、 それを利用してネットワークの設定をする場合は [DHCP を使用して設定」がチェックされていることを確認してください。

     DHCP サーバーを利用せずにネットワークに接続する場合には、 [DHCP を使用して設定する] をクリックしてチェックをはずし、 [起動時にアクティブにする] がチェックされていることを確認して、 「IP アドレス」、「ネットマスク」等を設定してください。

     ネットワークに接続しない場合やネットワークの設定を再起動後に行う場合は、 [DHCP を使用して設定する] と [起動時にアクティブにする] の両方のチェックをはずしてください。

    ネットワークカードが複数ある



  25. ファイアウォールの設定
  26.  サーバーのセキュリティ強化のために、ファイアウォールを設定します。

    ファイアウォールの設定

     セキュリティレベルを選択します。

     [カスタマイズ] を選択すると、特定のサービスへの接続を許可できます。
     セキュリティレベルを [高] または [中] に設定し、 接続を許可するサービスを [カスタマイズ] で指定することを推奨します。

     [カスタマイズ] で「信用するデバイス」を設定すると、 そのデバイスに対してのファイアウォールの設定はなくなり、 すべてのアクセスが可能になります。



  27. 言語の選択 (インストール後の表示言語の選択)
  28.  インストールする言語環境とデフォルトの言語を設定します。

    言語の選択


  29. タイムゾーンの選択
  30.  コンピュータで使用する時刻のタイムゾーンを設定します。

    タイムゾーンの設定

     日本の場合、場所で [アジア/東京] を選択してください。



  31. アカウントの設定
  32.  root のパスワードとユーザーのアカウント/パスワードを設定します。

     root のパスワードは必ず設定してください。

    アカウントの設定

     パスワードは、6 文字以上で、

    のが好ましいとされています。

     通常は、root 以外でログインすることを推奨します。
     通常のログイン用に 1つ以上のアカウントを設定します。



  33. 認証設定
  34.  認証方法を設定します。

    認証の設定


  35. パッケージグループの選択
  36.  インストールするパッケージグループを選択します。

    miraclepkg

     インストールグループ単位ではなく、個別のパッケージ単位で選択したい場合には、 画面下の [個々のパッケージを選択] をクリックしてマークしてください。

     選択されたパッケージをインストールした場合に必要なディスク容量の概算が、 画面右下に表示されます。


  37. X の設定
  38.  一覧からインストールしているコンピュータのビデオカードを選択します。

    インストールタイプ


  39. モニターの設定
  40.  一覧からインストールしているコンピュータのモニターを選択します。

    モニターの設定


  41. X 設定のカスタマイズ
  42.  「色深度」と「画面解像度」を指定し、[設定のテスト] でテストします。

    X 設定のカスタマイズ

     ログイン画面を [テキスト] ログインにするか、 [グラフィカル] ログインにするかを選択します。


  43. インストール準備完了
  44.  パッケージをインストールする準備が終了しました。

    インストール準備完了

     ここで、[次] をクリックすると実際のインストールが始まります。

     ここまでの設定を変更する場合は、[戻る] をクリックして必要な設定画面まで戻れます。
     また、<Ctrl> + <Alt> + <Delete> でインストール処理を中止し、 コンピュータを再起動することができます。


  45. パッケージのインストール
  46.  インストールの進行状況が表示されます。

     最初にフォーマットするパーティションが指定されていれば、 ファイルシステムのフォーマットが行われ、続いて インストール準備、 パッケージのインストールが行われ、 最後に インストール後の設定が行われます。


    パッケージのインストール


  47. ブートディスクの作成
  48.  ブートディスクを作成します。

    ブートディスクの作成

     フォーマット済みのフロッピーディスクをフロッピーディスクドライブに挿入して、 [次] をクリックします。

     後で、ブートディスクを作成する場合は、 [ブートディスク作成を省略] をクリックしてから、 [次] をクリックします。


  49. おめでとうございます
  50.  インストールが終了すると、次の画面が表示されます。

    ブートディスクを作成中

     ここで、[次] をクリックするとコンピュータが再起動します。

     インストール CD が入っている場合には、CD-ROM ドライブのトレーが開きますので、 インストール CD を取り出してください。 数秒後に自動的にトレーは収納されます。

     インストール CD を取り出さずに放置した場合、 再度インストール処理が開始されてしまいます。
     トレーが開いている間に取り出せなかった場合は、 コンピュータが再起動した直後に、 CD-ROM ドライブのイジェクトボタンを押してトレーを開け、 インストール CD を取り出してください。

     また、ブートディスクも取り出してください。
     ただし、「インストールの種類」で [カスタムシステム] を選択し、 「LILO の設定」で LILO をインストールしなかった場合は、 ブートディスクを入れたままにします。


ご意見・ご感想

ユーザー登録
メーリングリスト
アップデート情報
サポート情報
製品情報
関連情報


本ガイドに記載されているシステム名や製品名は、 一般に各開発メーカーの登録商標または商標です。
なお本ガイドでは、TM、(R) マークは明記しておりません。

Copyright 2001 MIRACLE LINUX CORPORATION. All rights reserved.