Oracle9i Databaseのインストール

 Install Navigator for Oracleを使用した、Oracle9i Databaseのインストール方法を解説します。なお、ここではOracle9i Database 2(9.2.0)を使用します。詳細につきましては、Oracle9i Databaseのインストールガイドおよびリリースノートをご覧ください。


目次

  1. 準備
  2. Oracle9iをインストールするために必要なパッチ
  3. インストール要件を確認する
  4. カーネルパラメータの確認
  5. 不足パッケージの確認
  6. MIRACLE LINUX V3.0固有の環境設定
  7. Oracle CD-ROM のマウント
  8. Install Navigator for Oracle の起動
  9. 項目の選択
  10. ソースメディアの選択
  11. バージョンの確認
  12. ユーザーアカウント情報の入力
  13. ユーザー属性情報の入力
  14. Oracle 用の環境変数の設定
  15. NLS_LANG の設定
  16. Oracle 用の環境変数の追加
  17. 他の環境変数の設定
  18. 環境変数の確認
  19. Apache 用の環境変数の設定
  20. Oracle のインストール確認
  21. Oracle Universal Installer の起動
  22. インベントリの場所の指定
  23. UNIXグループの指定
  24. orainstRoot.sh の実行
  25. インストール先ディレクトリの確認
  26. インストールする種類の選択
  27. インストールタイプの選択
  28. データベースの設定
  29. グローバルデータベース名、SIDの入力
  30. データファイルの位置の入力
  31. データベースのキャラクタセットの指定
  32. JDK のパスの設定
  33. Oracle インストールサマリ
  34. CD-ROMの交換
  35. root.shの実行
  36. 構成ツールの実行
  37. Database Configuration Assistantの実行
  38. パスワードの入力
  39. インストールの終了


    1. 準備
    2.  Oracle のインストール作業に入る前に、以下のものを準備してください。またOracle9i に付属の「リリースノート」には、制限事項や注意事項が記載されているので、必ず目を通してください。

      1. Oracle CD-ROM (Disk 1 - 3)

      2.  Oracle9i Databaseのメディアを用意します。なおOracle9i Database Release 2 の場合、R9.2.0.1とR9.2.0.4のメディアがあります。どちらのメディアを使用するかによって、必要なパッチやインストール方法が異なるので注意してください。

      3. Oracle の Patch

      4.  MIRACLE LINUX V3.0にOracle9i Database Release 2をインストールするためには、日本オラクル社が提供するパッチが必要です。詳細は、以下の「Oracle9iをインストールするために必要なパッチ」をご覧ください。

      5. Oracle インストール用アカウント名 を決めておく。
        既定値は oracle です。アカウントの作成は不要です。

      6. Oracle インストール用グループ名 を決めておく。
        既定値は oinstall です。グループの作成は不要です。

      7. Oracle データベース管理者用グループ名を決めておく。
        既定値は dba です。グループの作成は不要です。

      8. 作成する Oracle データベースの SID を決めておく。
        既定値は orcl です。SID とは、Oracle データベースの名前で、Oracle データベースをコンピュータ上でユニークに識別するためのものです。

      9. Oracle データベースを格納する場所 ( パス名 ) を決めておく。
        Oracle9i Database Release 2 (9.2.0) の場合の既定値は /opt/oracle/product/9.2.0 です。


    3. Oracle9iをインストールするために必要なパッチ
    4.  Oracle9i Database Release 2 (9.2.0)には、9.2.0.1と9.2.0.4の2種類のメディアがあります。MIRACLE LINUX V3.0にOracle9iをインストールするためには、使用するメディアに応じて、日本オラクル社が提供する以下のパッチが必要です。

      • 9.2.0.1 のメディアを使用するとき
        • Patch#3006854
        • Patch#3119415
        • Patch#3016968 (非同期 I/O のパッチなのでオプション)
        • PSR 9.2.0.4 以降
      • 9.2.0.4 のメディアを使用するとき
        • Patch#3006854
        • Patch#3016968 (非同期 I/O のパッチなのでオプション)

       これらのパッチは、次のいずれかの方法で入手できます。1と2は、Oracle製品に関するサポート契約が必要です。

      1. OiSC(Oracle Internet Support Center)
      2. オラクル製品の有償サポート契約を締結しているサポートセンター
      3. CD Pack for Linux x86 (v10)以降に収録されている「Oracle9i Database Release 2 (9.2.0) JP Update CD」

       これらのパッチの適用方法は、このドキュメントでも説明しますが、詳細は下記のドキュメントをご覧になるか、オラクル製品の有償サポート契約を締結しているサポートセンターへお問い合わせください。

      • Oracle9i for Linux x86 リリースノート,リリース2(9.2.0.1.0)
      • OiSCのKROWN#73283

       ただしMIRACLE LINUX V3.0では、上記のPatch#3006854と同等の効果を持つoracle9i_supportというRPMパッケージを提供しています。これを使用すれば、9.2.0.4のメディアを使用するときに限り、追加のパッチが無くてもOracle9iをインストールできます。


    5. インストール要件を確認する
    6.  Oracle9i Databaseをインストールするには、下記の要件を満たしている必要があります。メモリについては、256MBのマシンでもインストールできますが、そのときにはメモリとスワップを合計して1GB以上になるように、スワップ領域を調整してください。

      メモリ 512MB以上
      ディスク空き容量 3.5GB以上(モジュール2.5GB、初期DB 1GB)
      /tmpに400MB以上※
      スワップ領域 搭載メモリの2倍、もしくは512MB以上の大きい方以上

      ※ /tmpが不足しているときの対応策
       /tmpの空きディスク容量が不足しているときには、環境変数TEMPとTMPDIRに、空きがあるディレクトリを指定することで、この問題を回避できます。ただし、Install Navigator for Oracleでは、内部的にoracleユーザーにsuしているので、rootユーザーに設定しても効果はありません。

      1. 400MB以上空きがあるパーティションにディレクトリを作成します。

        # mkdir /opt/tmp
        # chmod 1777 /opt/tmp

      2. oracle ユーザーに環境変数TEMPとTMPDIRを追加します。「14.Oracle用の環境変数の設定」で[その他の環境変数に典型的な値を設定]のチェックを外します。これで環境変数を追加できるようになります。「16.他の環境変数の設定」で次の2つの環境変数を追加します。

         TEMP=/opt/tmp
         TMPDIR=/opt/tmp

         また一度インストールに失敗したときには、oracleユーザーの.bash_profileに環境変数を追加します。

         # su - oracle
         $ vi .bash_profile
          export TEMP=/opt/tmp
          export TMPDIR=/opt/tmp


    7. カーネルパラメータの確認
    8.  MIRACLE LINUX V3.0はOracleに最適化されています。そのため特にカーネルパラメータを変更する必要はありません。もしカーネルパラメータを変更するときには/etc/sysctl.confファイルを変更します。


    9. 不足パッケージの確認
    10.  Oracleは、インストール時にモジュールのリンクを行ないます。そのためgccなどのパッケージが必要です。必要なパッケージが不足していると、インストールに失敗することがあります。MIRACLE LINUXの場合、不足しているパッケージはありません。次に進んでください。参考までに次のように表示されればOKです。

      # rpm -q kernel glibc compat-db compat-gcc compat-gcc-c++ \
        compat-libstdc++ compat-libstdc++-devel openmotif21 setarch
      
      kernel-2.4.21-9.19AX
      glibc-2.3.2-95.6.2AX
      compat-db-4.0.14-5
      compat-gcc-7.3-2.96.123
      compat-gcc-c++-7.3-2.96.123
      compat-libstdc++-7.3-2.96.123
      compat-libstdc++-devel-7.3-2.96.123
      openmotif21-2.1.30-8
      setarch-1.3-1
      


    11. MIRACLE LINUX V3.0固有の環境設定
    12.  MIRACLE LINUX V3.0にOracle9iをインストールするためには、MIRACLE LINUX V2.1とは異なる作業が必要です。ここでは、MIRACLE LINUXが提供するoracle9i_supportパッケージを使用する方法と、使用しない方法について説明します。

      oracle9i_supportを使用する場合

      oracle9i_supportは、Patch#3006854と同等の効果を持つRPMパッケージです。このRPMを使用すると、9.2.0.4のメディアを使用するときに限り、追加のパッチが無くてもOracle9iをインストールできます。

      1. oracle9i_supportはデフォルトではインストールされません。MIRACLE LINUXのインストールCDからインストールします。
      2. # rpm -ivh /mnt/cdrom/Asianux/RPMS/oracle9i_support-1.0-2AX.i386.rpm  
        
      3. gccのバージョンを2.96に変更します。mvやlnコマンドでも変更できますが、oracle9i_supportに含まれるchgcc.shコマンドを使用すると簡単に変更できます。
      4. # chgcc.sh -v 296 
        

        元のバージョンに戻すときには、次のように指定します。

        # chgcc.sh -v 323
        
      5. hostnameコマンドを実行したとき、ドメイン名がついた完全なホスト名(FQDN)が返ることを確認します。FQDN以外のときには/etc/sysconfig/networkを修正してください
      6. # hostname
        sample.doamine.name
        
      7. 以上で作業は終了です。次に進んでください。

      oracle9i_supportを使用しない場合

      1. gccのバージョンを2.96に変更します。
      2. # mv /usr/bin/gcc /usr/bin/gcc323
        # mv /usr/bin/g++ /usr/bin/g++323
        # ln -s /usr/bin/gcc296 /usr/bin/gcc
        # ln -s /usr/bin/g++296 /usr/bin/g++
        

        もし、元のバージョンに戻すときには、次のように入力します。

        # rm /usr/bin/gcc
        # rm /usr/bin/g++
        # mv /usr/bin/gcc323 /usr/bin/gcc
        # mv /usr/bin/g++323 /usr/bin/g++
        
      3. hostnameコマンドを実行したとき、ドメイン名がついた完全なホスト名(FQDN)が返ることを確認します。FQDN以外のときには/etc/sysconfig/networkを修正してください
      4. # hostname
        sample.doamine.name
        
      5. Patch#3006854を解凍します。これ以外のパッチもすべて同じディレクトリにコピーしてください。「Oracle9i Database Release 2 (9.2.0) JP Update CD」をお持ちの場合、rhel3ディレクトリにパッチは収録されています。
      6. # mkdir /tmp/9ipatches
        # cp <元のディレクトリ>p3006854_9204_LINUX.zip /tmp/9ipatches
        # cd /tmp/9ipatches
        # unzip p3006854_9204_LINUX.zip
        Archive:  p3006854_9204_LINUX.zip
           creating: 3006854/
          inflating: 3006854/rhel3_pre_install.sh
          inflating: 3006854/README.txt
        
      7. rootユーザーでPatch#3006854を適用します。
      8. # cd 3006854
        # sh rhel3_pre_install.sh
        
      9. 以上で作業は終了です。次に進んでください。
      10. oranaviを使わないでインストールするときの注意事項

        手動でインストールするときには、Oracle Universal Installerを起動する前に、oracleユーザーで次の環境変数を設定する必要があります。
        $ export LD_ASSUME_KERNEL=2.4.19
        


    13. Oracle CD-ROMのマウント
    14.  OracleのインストールメディアをCD-ROMドライブにセットします。自動的にマウントされるので少し待ってください。自動的にマウントされないときには、次のコマンドでマウントします。

      # mount /mnt/cdrom


    15. Install Navigator for Oracle の起動
    16. Install Navigator for Oracle を起動するには、root ユーザーで次のコマンドを実行します。

      # oranavi &


    17. 項目の選択
    18.  Install Navigator for Oracle の起動画面が表示されます。

      メニュー

      • Oracle DBMS のインストール
         Oracle データベースのインストールを行います。

      • Oracle iAS(Application Server) のインストール
         Oracle アプリケーションサーバーのインストールを行います。

      • Oracle データベース自動起動/停止の設定
         Oracle データベースの起動/停止と、システムの起動/停止が連動するように設定します。

       実行する項目を選択し、[次] をクリックしてください。


    19. ソースメディアの選択
    20.  Oracleのインストールメディアを指定します。ローカルマシンのハードディスク上、もしくはネットワーク上のほかのマシンにあるときには、runInstallerのあるディレクトリを指定します。

      ソースメディアの選択 画面をクリックすると
      「ソースメディアの選択」画面の
      拡大画面が表示されます。

      • CD-ROM
         Oracle CD-ROM からインストールします。
         CD-ROM を CD-ROM ドライブに入れ、[次] をクリックします。

        エラー

        • Oracle CD-ROM が CD-ROM ドライブにセットされていない場合には、 エラー が表示されます。
          Oracle CD-ROM を CD-ROM ドライブに入れてから [OK] をクリックしてください。
          [キャンセル] をクリックすると「ソースメディアの選択」画面に戻ります。

        • Oracle CD-ROM ではない CD-ROM の場合には、 エラー が表示されます。
          CD-ROM を確認して、Oracle CD-ROM を CD-ROM ドライブに入れてから、 [OK] をクリックします。
          CD-ROM からのインストールを取り止める場合は、[キャンセル] をクリックします。

        • 対応していないバージョンの CD-ROM の場合には、 エラー が表示されます。
          [OK] をクリックすると CD の置換を促す画面 が表示されます。 CD-ROM を確認して、対応している Oracle の CD-ROM を CD-ROM ドライブに入れてから、 [OK] をクリックします。
          CD-ROM からのインストールを取り止める場合は、[キャンセル] をクリックします。

      • ハードディスク
         お使いのコンピュータのハードディスクに格納されている CD-ROM イメージを使用する場合や、ネットワークに接続されている他のコンピュータ上の Oracle CD-ROM を利用する場合に選択します。
         この場合は、インストール対象のコンピュータにCD-ROM ドライブが無くてもインストールできます。
         [ハードディスク]を選択し、Oracle CD-ROM の内容が格納されているディレクトリのパス名を「パス」に指定し、[次] をクリックします。
         なお、ネットワークを利用してインストールする場合は、あらかじめ他のコンピュータのファイルシステムをマウントしておく必要があります。

        エラー

        • Oracle CD-ROM の内容が指定されたパスに入っていない場合には、 エラー が表示されます。[OK] をクリックして、指定したパス名を確認してください。

       [前] をクリックすると「項目の選択」画面に戻ります。
       [閉じる] をクリックすると Install Navigator for Oracle の 終了を確認する画面 が表示されます。 終了してよければ [OK] を、終了しない場合は [キャンセル] をクリックします。


    21. バージョンの確認
    22.  インストールしようとするOracle製品のバージョンが表示されます。このままでよいときには[OK]をクリックします。インストールしようとしているものではないときには、[キャンセル]をクリックします。

      バージョンの確認

       インストールしようとするバージョンであることを確認して [OK] をクリックします。
       もし、インストールしようとしていたものではない場合には、 [キャンセル] をクリックしてください。 「ソースメディアの選択」画面に戻ります。

       [キャンセル] をクリックすると、 [CD-ROM] を選択していた場合には正しい CD-ROM の挿入を促す 画面が表示されます。 正しい CD-ROM を CD-ROM ドライブに入れ、[OK] をクリックします。 この画面で [キャンセル] をクリックすると、「ソースメディアの選択」画面に戻ります。
       [ハードディスク] を選択していた場合には正しい「パス」の入力を促す 画面が表示されます。 [OK] をクリックすると「ソースメディアの選択」画面に戻ります。


    23. ユーザーアカウント情報の入力
    24.  Oracle のユーザーアカウント情報入力画面が表示されます。

      ユーザーアカウント情報の入力

      • インストール用グループ
         Oracle のインストール用グループ名です。
         既定値として「 oinstall 」が設定されています。

      • 管理者用グループ
         Oracle の管理者用グループ名です。
         既定値として「 dba 」が設定されています。

      • ユーザー名
         Oracle のインストールおよび管理用ユーザー名です。
         既定値として「 oracle 」が設定されています。

       必要に応じて内容を修正して、[次] をクリックします。
       前の画面の入力情報から修正したい場合には、[前] をクリックします。
       [閉じる] をクリックすると Install Navigator for Oracle の 終了を確認する画面 が表示されます。 終了してよければ [OK] を、終了しない場合は [キャンセル] をクリックします。

      警告

      • 同じ名前のユーザーが既に存在するときには、 警告画面が表示されます。
        既存のユーザーを利用してよければ [OK] をクリックしてください。 ただし、そのユーザーは少なくとも「dba」グループに属している必要があります。
        他のユーザー名を使用する場合は [キャンセル] をクリックします。


    25. ユーザー属性情報の入力
    26.  Oracle のユーザー属性情報入力画面が表示されます。

      ユーザーアカウント情報の入力

      • パスワード
         ユーザー名に対するパスワードを設定します。

      • パスワード(再入力)
         パスワードの確認のため再度同じパスワードを入力します。

      • ホームディレクトリ
         ユーザーのホームディレクトリを設定します。
        既定値として「/home/ユーザー名」が設定されています。

       必要があれば修正して、[次] をクリックします。
       前の画面の情報を修正したい場合は、[前] をクリックします。
       [閉じる] をクリックすると Install Navigator for Oracle の 終了を確認する画面 が表示されます。 終了してよければ [OK] を、終了しない場合は [キャンセル] をクリックします。

      エラー

      • パスワードが入力されていない場合には、 エラー が表示されます。 [OK] をクリックして、 パスワードを2回入力してください。
      • 2回入力されたパスワードが一致しない場合には、 エラー が表示されます。 [OK] をクリックして、 もう一度パスワードを2回入力し直してください。


    27. Oracle 用の環境変数の設定
    28.  Oracle 用の環境変数入力画面が表示されます。

      環境変数の設定

      • ORACLE_BASE
         Oracle データベースの基本となるディレクトリです。

      • ORACLE_HOME
         Oracle のソフトウェアを格納するディレクトリです。
         ORACLE_BASE 配下のディレクトリ名を指定します。

      • ORACLE_SID
         同一コンピュータ上でデータベースをユニークに認識するための名前です。

       NLS_LANG 等、他の環境変数を独自に設定したい場合は、[その他の環境変数に典型的な値を設定します] をクリックしてチェックをはずしてください。

       必要があれば修正を行って、[次] をクリックします。
       前の画面の情報を修正したい場合は、[前] をクリックします。
       [閉じる] をクリックすると Install Navigator for Oracle の 終了を確認する画面 が表示されます。 終了してよければ [OK] を、終了しない場合は [キャンセル] をクリックします。

       [その他の環境変数に典型的な値を設定します] を選択した場合には(既定値)、 「Apache 用の環境変数の設定」に進みます。


    29. NLS_LANG の設定
    30.  Oracle 用の環境変数 NLS_LANG 設定画面が表示されます。

      NLS_LANGの設定

       表示されているものから選択する場合はその値をクリックし、表示されているもの以外に設定したい場合は、[その他] をクリックして入力欄に値を入力して、[次] をクリックします。

      NLS_LANG設定のヒント
       「NLS_LANG=Japanese_Japan.JA16EUC」と設定した場合、日本語のメッセージが選択されるため、コンソール上でOracleを使用すると文字化けが発生します。これはX-Windowを起動する前の標準コンソールが日本語に対応していないためです。konを使用すればコンソール上でも日本語を表示できますが、データベースの自動起動/停止時のメッセージは、コンソール上に出力されるため、やはり文字化けは発生してしまいます。この文字化けは表示上の話しですので、使用上の問題はありません。また起動/停止時のログは /var/log/boot.log に保存されますので、あとで確認することもできます

       メッセージを英語にすることで、自動起動/停止時の文字化けの問題を回避できます。メッセージを英語表示にするときには、NLS_LANGに次のいずれかの値を設定します。
      • American_America.JA16EUC
      • American_Japan.JA16EUC
       ただし前者の場合、地域(NLS_LANGの2番目の部分)もAmericaになっているので、日付のデフォルト表示形式が欧米形式になり、次のようなSQL文は失敗します。この問題を回避するには、DATE型カラムへのインサートにTO_DATE関数を使用する方法があります。

       insert into foo values('02-12-31')

       また後者のように、言語(NLS_LANGの先頭部分)だけをAmericanにすることによって、メッセージだけを英語にして、日付などの表示はYYMMDDのような日本形式を使用することもできます。


    31. Oracle 用の環境変数の追加
    32.  追加される Oracle 用の環境変数のリストが表示されます。

      Oracle用の環境変数の追加

       表示された環境変数の設定を .bash_profile に追加してもよい場合は、 [はい] が選択されている状態(既定値)で [次] をクリックします。
       既に示された環境変数の設定が追加されている場合は、 [いいえ] をクリックしてから [次] をクリックします。


    33. 他の環境変数の設定
    34.  他の環境変数の定義を設定することができます。

      他の環境変数の設定

       左の欄に設定したい環境変数名を入力し、 右の欄にその環境変数に設定したい値を入力します。
       設定したいすべての環境変数(最大8個)の名前と値を入力したら、 [適用] をクリックしてから、[次] をクリックします。
       設定する環境変数がない場合は、[次] をクリックしてください。


    35. 環境変数の確認
    36.  設定される環境変数の一覧が表示されます。

      環境変数の一覧

       確認して [OK] をクリックします。


    37. Apache 用の環境変数の設定
    38.  Oracle データベースのための環境変数を Apache の設定ファイルに追加します。

      Apache への追加

       追加してよければ [はい] が選択されている状態(既定値)で [次] をクリックします。
       既に Oracle をインストールしてある等、 Apache の設定に定義を追加する必要がない場合は [いいえ] をクリックしてから [次] をクリックします。


    39. Oracle のインストール確認
    40.  Oracle DBMS のインストールを開始するかどうかの確認画面が表示されます。

      Oracle のインストール確認

       すぐにインストールを開始する場合は [次] をクリックします。
       もう一度設定項目等を確認したい場合は [前] をクリックします。
       インストールを開始する前に他の設定等を行う場合は [閉じる] をクリックします。


    41. Oracle Universal Installerの起動
    42.  Oracle Universal Installerが起動します。[次へ]をクリックして、先に進みます。

      Welcome

    43. インベントリの場所の指定
    44.  インベントリを格納するディレクトリを指定します。

      Inventory Location

    45. UNIXグループの指定
    46.  Oracle データベースのインストール管理者用のグループ名を指定します。一般には「oinstall」を指定します。入力し終わったら [Next] をクリックします。

      UNIX Group Name

    47. orainstRoot.shの実行
    48.  このコンピュータにはじめてOracleをインストールするときには、rootユーザーで、/tmp/orainstRoot.shを実行するように表示されます。コンソールを起動し、次のシェルスクリプトを実行します。

        # /tmp/orainstRoot.sh

       シェルスクリプトが終了したら、[続行]ボタンをクリックします。
      /tmp/orainstRoot.sh


    49. インストール先ディレクトリの確認
    50. Oracleのインストール元とインストール先のディレクトリが表示されます。通常は、このまま[次へ]をクリックして、先に進みます。

      File Locations

    51. インストールする種類の選択
    52.  インストールする種類を選択します。Oracle9i Databaseをインストールするときには、一番上の[Oracle9i Database]を選択して、[次へ]をクリックします。

      Available Products

    53. インストールタイプの選択
    54.  インストールするタイプを選択します。なおStandard Editionとは、従来のWorkgroup Serverに相当する製品です(Oracle9i から日本でも名称が変更になりました)。ここでは[Enterprise Edition]を選択します。

      Installation Types

    55. データベースの設定
    56.  インストールするデータベースの種類を選択します。ここでは[General Purpose]を選択します。

      Database Configuration

    57. グローバルデータベース名、SIDの入力
    58.  グローバルデータベース名とデータベースのSIDを入力します。SIDには、環境変数ORACLE_SIDに指定した値、グローバルデータベース名には、SID+ドメイン名を指定します。

      Database Identification

    59. データファイルの位置の入力
    60.  データベースのデータファイルの先となるディレクトリを指定します。

      Database Identification

    61. データベースのキャラクタセットの指定
    62.  デフォルトのキャラクタセットでよければ、そのまま[次へ]をクリックします。デフォルト以外を指定するときには、[Choose one of common character sets]を選択し、必要なキャラクタセットを指定してください。

      Database Character Set

    63. Oracle インストールサマリ
    64.  インストールするモジュールの一覧が表示されます。これでよいときには[インストール]をクリックしてください。インストールが開始されます。

      Summary

    65. CD-ROMの交換
    66.  Oracle9i DatabaseのCD-ROMは3枚組みです。そのためインストール中に、次のようなCD-ROMを交換するメッセージが表示されます。そのときには、次のいずれかの方法でCD-ROMを取り出してください。

      1. コマンドラインからejectコマンドを実行する
      2. デスクトップ(画面左)のCD-ROMアイコンを右クリックし、[取り出し]を選択する

      CD-ROMをセットしたら、mountコマンドもしくはCD-ROMアイコンでCD-ROMをマウントします。

      Change CD-ROM

    67. インストール中のエラー
    68.  R9.2.0.1のメディアを使用しているときは、インストール中に次の2つのエラーが発生します。それぞれのエラー内容に応じて対処します。R9.2.0.4のメディアでは発生しません。

      • ins_oemagent.mk のエラーが発生したときにはPatch#3119415を適用します。
      • Change CD-ROM

        1. パッチを展開します。これはパッチを/tmp/9ipatches/に置いた場合の例です。「Oracle9i Database Release 2 (9.2.0) JP Update CD」をお持ちの場合はrhel3ディレクトリにパッチがあります。適当な場所にoracleユーザーで展開してください。
        2. # chown -R oracle:oinstall /tmp/9ipatches/
          # su - oracle
          
          $ cd /tmp/9ipatches/
          $ unzip p3119415_9204_LINUX.zip
          
        3. パッチを適用します。
        4. $ cd 3119415
          $ cd $ORACLE_HOME/network/lib
          $ mv ins_oemagent.mk ins_oemagent.mk_pre3119415
          $ cp /tmp/9ipatches/3119415/files/network/lib/ins_oemagent.mk .
          

      • ins_ctx.mk のエラーが発生したときには無視ボタンをクリックします。
      • Change CD-ROM


    69. root.shの実行
    70.  インストールが終わると、root.shを実行するように表示されます。画面の指示に従って、rootユーザーでroot.shを実行します。

      # /opt/oracle/product/9.2.0/root.sh

       コンソール上での実行が終了したら、「セットアップ権限」ウィンドウの[OK]ボタンをクリックします。

      root.sh

    71. 構成ツールの実行
    72.  先ほどの画面でOKをクリックすると、各種構成ツールが自動的に実行されます。順調に進んでいるときには、このまま何もしなくても大丈夫です。

      注意:
       このとき各ツールのステータスが「処理中です(in progress)」になったまま、全然進まないことがあります。
      そのようなときには中止したい構成ツールを選択し、[中止(STOP)]を押して、そのツールの実行を停止してください。それでも状況が変わらないときには、ウィンドウ右上の終了ボタンをクリックしてインストーラーを強制終了してください。インストールが正常していない旨のメッセージが表示されますが、Oracle自体のインストールは正常に終了しています。インストール終了後、各ツールを個別に起動して再設定するか、手動で設定してください。

      root.sh

    73. Database Configuration Assistantの実行
    74.  各構成ツールが順調に終了すると、Database Configuration Assistantが自動的に起動しデータベースを作成します。

      Configuration Tools


    75. パスワードの入力
    76.  データベースの作成が終わると、パスワードの入力画面が表示されます。SYSとSYSTEMのパスワードを入力します。CHANGE_ON_INSTALLやMANAGERといった従来のパスワードは使用できないので注意してください。


    77. インストールの終了
    78.  これでインストールは終了です。[終了]をクリックして、インストーラーを終了します。


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